アジア系住民へのヘイトクライムに抗議する集会で「私たちの痛みがわかりますか」と手書きしたボードを抱える女性ら=米西部カリフォルニア州ロサンゼルスで2021年3月13日、福永方人撮影 米国でアジア系住民に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)がまた多発している。いきなり暴力を振るわれる悪質な事件が少なくなく、死者も出たほか、日本の寺も放火などの被害を受けた。日系だけでなく、アジア系社会に不安と怒りが広がっている。【ロサンゼルス福永方人】 ◇「外出も怖い」震える住民 「(人種間の)対立の上に成り立つこの国の社会構造に怒ることにもう疲れました」 西部ロサンゼルスのリトルトーキョーで今月13日に開かれたアジア系への暴力に対する抗議集会。タイ系米国人女性のタニー・ジラプラパスクさんは、スピーチで涙ながらに訴えた。中国が発生源と疑われる新型コロナウイルスの感染が米国で広がり始めた2020年2月、ロサンゼルス
「ここから連れ出してほしい」。それが、30代のスリランカ人女性から、支援者が聞いた最後の言葉だった。名古屋出入国在留管理局(名古屋市港区)に収容されていた女性は、支援者が面会した3日後の3月6日、居室内で脈がない状態で見つかり、緊急搬送先の病院で死亡が確認された。支援者らは「最後の面会時、体調が極端に悪化した様子だった。死んでしまうから入院させてと入管に訴えたのに」と批判。上川陽子法相は、事実関係の速やかな調査と結果の公表を表明している。【和田浩明/統合デジタル取材センター】 「日本で英語教える」夢持ち来日 スリランカ人女性とは、支援団体START(外国人労働者・難民と共に歩む会)顧問の松井保憲さん(66)らが2020年12月から毎週のように面会や聞き取りを続けていた。松井さんによると、女性はスリランカで大学卒業後に英語を教えていたが、「日本の子どもたちに英語を教えたい」と考え、17年6月
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