鳥取砂丘(鳥取市)に生息する希少な昆虫、エリザハンミョウを保護するため、鳥取県などは砂丘のほぼ中央にある「オアシス」と呼ばれる池の付近3500平方メートルをロープで囲い、立ち入りを制限する方針を固めた。砂丘の景観が変わりそうだ。 県と環境省などの関係者が26日に開く「鳥取砂丘再生会議全体会議」で決まる見通し。オアシス周辺は国の天然記念物で、山陰海岸国立公園の特別保護地区に指定されており、県は同省と文化庁の許可を得て、4月上旬に囲う予定だ。ハンミョウの個体数の回復が確認されるまで、最低1年半は続けるという。 鳥取砂丘でハンミョウ類を調査している鳥取大農学部の鶴崎展巨(のぶお)教授によると、鳥取砂丘でエリザハンミョウが生息しているのはオアシス周辺のみ。個体数の推定値(最大)は2015年が2300匹、16年は1460匹、17年は153匹。絶滅の危険レベルとされる500匹を下回っている。 鶴崎教授