「この前、旅行したときに行った地元うどん屋が最悪だったんですよ!」 ある日、知人Aが言った。 「マズかったんですか?」 「味の問題じゃなくて、店主の態度が最悪なんです。店内を店主がウロウロしてて、なれなれしく話しかけてくるんですよ」 「何て?」 「『うどんって何色か知ってっか?』」 「え?」 「……何色だと思います?」 「白……?」 「ハマってしまいましたね、店主の罠に」 「どういうこと???」 「店主はそれを引き出そうとしてるんです。私も同じことを言ったら、すごい小馬鹿にした顔で『違うんだよな~、白いうどんはニセモノ。本物のうどんはクリーム色なんだなぁ』って言ってきて!」 「うわぁ」 「しかもそのあとに出てきたうどん……フツーに白いんですよ!」 「面白い」 「他にも近くのうどん屋の悪口とかすごい上から目線で聞かせてきて、うどんを味わうどころじゃなくて……最悪だったんです!」 「それは大変