4日前の25日に行われたユーロ(欧州選手権)2012予選、敵地ブダペストでハンガリーを4−0と下したオランダはスコアのみならず、そのフットボールの内容からも「もしかすると史上最強なのでは!?」という声が国内で上がり始めていた。それだけに29日に行われる同じハンガリーとのホームゲームに対する期待は高まっていた。13分にファン・ペルシのゴールであっさりオランダが先制すると、4−0以上の快勝を多くのサポーターが予想したに違いない。 しかしその後、試合は思わぬ乱戦になった。ルドルフ(46分)、ゲラ(50分)のゴールでハンガリーが2−1と逆転すると、オランダはスナイデル(61分)、ファン・ニステルローイ(73分)のゴールで再度リードした。本来なら強豪国としてオランダはホームのアドバンテージを生かしながら3−2のまま試合を終えるべきだった。だが75分、ファン・ニステルローイが決めたゴールの熱狂の余韻
チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦の第2戦が8日に行われ、バルセロナがアーセナルを3−1で破り(第1戦はアーセナルがホームで2−1と勝利)、2試合合計4−3として準々決勝に駒を進めた。この試合、アーセナルのロビン・ファン・ペルシが退場処分を受けたが、マッシモ・ブサッカ主審の判定について、当該国以外でも激しい非難の声が上がっている。 1−1で迎えた56分、オフサイドの笛に気づかずシュートを放ったファン・ペルシに、ブサッカ主審はイエローカードを突きつけた。すでに前半に一度警告を受けていたファン・ペルシは、2枚目のイエローカードで退場処分に。聞こえなかったとジェスチャーを交えて訴えたファン・ペルシだったが、言い分は認められず、以降アーセナルは10人に減ってしまった。 厳密にルールに照らせば警告できるケースではあるが、その3分前にアーセナルがCKから同点に追いつき、これから試合
斎藤佑樹(北海道日本ハム)、大石達也(埼玉西武)らと並んで、ルーキーイヤーからの活躍が期待されている巨人・澤村拓一。最速157キロのストレートを武器とする右腕は、プロの世界で活躍することができるのか? 千葉ロッテや米大リーグ・メッツでプレーした小宮山悟氏は「新人の中で能力は図抜けている。見に行く価値のあるピッチャー」と澤村を評価した。 ■巨人がどこまで我慢して澤村を起用できるか ――春季キャンプで澤村を取材した印象は 投手としてボールに力があるタイプです。こういうタイプだと、コントロールに難があったり、変化球のレベルがちょっと低いと見られがちですが、そんなことはありません。コントロールの良さ、変化球の質、ともにプロの先発ローテーションピッチャーの平均以上ですよ。ほぼ完成形です。 フォームは体全体を使って投げていて、どうしても力む部分があります。イニングが進むにつれて、力が抜けていくと良
本田圭佑(CSKAモスクワ)、松井大輔(トム・トムスク)、巻誠一郎(アムカル・ペルミ)ら日本代表クラスの選手が続々と移籍し、がぜん、注目を浴びるロシア。2010−11シーズンのUEFAリーグランキングでもポルトガルやオランダを上回る6位につけ、UEFAチャンピオンズリーグ本戦にスパルタク・モスクワ、ルビン・カザンの2チームが進出するなど、目覚ましい躍進を遂げている。かつて、イングランドやイタリアなど西欧諸国に大きな差をつけられていたロシアサッカーが、ここへ来て欧州の舞台で存在感を増している。なぜ、これほどの急成長を遂げたのか。その理由に迫るため、現地で同国の歴史や現状、今後を探ってみた。 まず目を向ける必要があるのが、ロシアプレミアリーグ(RFPL)だろう。01年にスタートした同リーグは、今季で10周年を迎えた。発足当時はプーチン前大統領の就任直後で、エネルギー関連産業を軸とする経済成長
ワールドカップ(W杯)・南アフリカ大会終了後、楢崎正剛が日本代表からの引退を発表し、長かった「川口・楢崎時代」に終止符が打たれ、日本の正GK争いは再び混沌(こんとん)としてきた。現時点で一番手はW杯でゴールを守った川島永嗣だが、日韓戦を無失点に抑えた西川周作や、若い世代の代表格・権田修一らも虎視眈々(こしたんたん)と守護神の座を狙っている。 しかしながら、多くのサッカーファンにとってGKのプレーの良し悪しを見分けるのは難しい部分である。どの点が優れているのか、あるいはどこが良くないのか。そういった判断材料が、フィールドプレーヤーと比べると一般のファンまで浸透していないからだ。 そこで、日本代表の守護神として活躍し、現在は横浜F・マリノスのGKコーチを務める松永成立氏のGK理論に照らし合わせながら、「GKのプレーの見方」を探っていきたい。 松永氏が良いGKの条件としてまず挙げたのは「ファ
それは、3月20日のことだった。アルゼンチン代表監督のディエゴ・マラドーナが、世界最高の選手とひざを突き合わせるため、マドリーからバルセロナに到着した。ワールドカップ(W杯)での役割、そしてしばしば頻発する話題――スーパークラック(名手)が南アフリカで果たして、バルセロナで日ごろ見せているのと同等、あるいはそれに近いプレーができるのかを確認するのが目的だ。相手はもちろん、リオネル・メッシである。 個人面談の直前、メッシはリーガ・エスパニョーラとチャンピオンズリーグ(CL)で信じ難いプレーを連発していた。14日のバレンシア戦でハットトリック、17日のCL準々決勝第2戦のシュツットガルト戦でも2ゴール(4月6日には、CL準決勝第2戦でアーセナル相手に4ゴールを決めた)。ちなみに、ハットトリックを決めた時にメッシが試合球を記念に持ち帰るのは、ほぼ恒例行事となっている。 ほとんどのヨーロッパメ
バレンシア対ベティス戦でスペインリーグが開幕。日本での放送はなかったが……【 (C)Mutsu KAWAMORI 】 スペインと日本の距離は想像以上にある、という印象だ。 8月の上旬から日本に帰ってきている。スペインリーグは先週開幕してしまったが、事情があってサラマンカに戻れないのだ。当初はあまり心配していなかった。インターネットも衛星放送もあるから浦島太郎になることはないだろうと考えていた。カーソルを動かせば、チャンネルをひねればスペインのウェブや番組を目にすることができるのだから、情報を手に入れるのはわけないはずだった。 衛星放送でリーグ第1節が放送されなかったのは誤算だった。レアル・マドリーとビジャレアルの大一番を見ることができなかった。レアル・マドリーファンにとっては「ひどい」試合だったらしいが、どこが? なぜ? ひどいのかが分からない。毎日、あちらの一般紙、スポーツ紙をチェッ
デンマーク代表のエースはアーセナルでも活躍するベントナー。高さとうまさを兼ね備えたストライカーだ【Photo:アフロ】 オランダといえば、攻撃的サッカーの代名詞。カメルーンには、あのエトーがいる。ではデンマークは? 2010年ワールドカップ(W杯)・南アフリカ大会、日本の入ったグループEについての簡単な印象といえば、そんなところではないだろうか。 オランダ、カメルーンに比べて、知名度が低いのがデンマーク。そして、「デンマークになら何とか勝てるかも」なんて思っている人も少なくないかもしれない。 ただ、敵を知らずして、思いめぐらせても何も始まらない。いったいデンマークとはどんなチームなのか。まずは、そこから始めるべきだろう。 デンマークは日本同様、南アフリカ大会が4度目のW杯本大会となる。だが、両者の決定的な差は、デンマークはそのいずれも(1986年、98年、2002年)で決勝トーナメン
ここ最近のメッシの活躍は目覚しい。バルセロナでは今季すでに公式戦で34ゴールを決め、3月14日のバレンシア戦、続く21日のサラゴサ戦では2試合連続のハットトリックを達成し、サッカーファンを驚かせた。各国のメディアやアナリストたちは、弱冠22歳のアルゼンチン人ストライカーを、すでに往年の天才たちとともに、サッカーの神々の住むオリンポス山に並べようとしている。 メッシは本当に、サッカーの神の領域にいるのだろうか? ペレ、ディエゴ・マラドーナ、ヨハン・クライフ、アルフレッド・ディ・ステファノ、フランツ・ベッケンバウアーといった偉大な先人たちと比べられるだろうか? サッカーがチームスポーツである以上、断言することは難しい。時代ごとに異なる環境があり、フィジカルの変化、マークやスペースの使い方、戦術の発展など、さまざまな要素が関係してくるからだ。 だが、現在のメッシが既に特権的なポジションにいる
「頭の中がぐわんと揺れた感じでした。やった瞬間だけじゃなくて、その前後の記憶がないんです。ただ頭が真っ白になって、これはまずいと感じたことだけは覚えています」 2月23日に行われたAFCチャンピオンズリーグのグループステージ第1節、韓国・城南一和とのアウエーゲーム(0−2で川崎フロンターレが敗戦)。時計の針が15分をすぎたときのプレーだった。左サイドにいたレナチーニョからの折り返しのボールを、バイタルエリアに走り込んできた中村憲剛が胸でトラップ。そのまま次のプレーに入ろうとした瞬間、斜め横から突進してきた相手DFの頭と憲剛の顔面がもろに衝突。憲剛はピッチに倒れた。ピッチサイドで撮影していたカメラマンはその瞬間、固くて重い物同士がぶつかり合うような鈍い音を聞いたそうだ。 「たぶんヘナ(レナチーニョ)からだと思うですが、横パスが来たところまでは覚えています。だけど、そのあとの記憶がない。胸
――2年くらいは、まだ、ネット裏でゆっくりされていると思ってました。 オリックス以外やったら(監督は)やってへんな。世話になった球団やからな。 ――ここまでの手応えはいかがですか? 2月1日から練習を見て、最下位に終わるチームやないというのは見受けたよな。オレは評論家時代の順位予想は2位にしていたチームなんやしな。じゃあ逆に、これだけの個人の力があるのになんで借金30で最下位になったんやろうかと思うわな。その理由が出てきたのが実戦よ。 ――出てきた借金30の理由って何ですか? 勝つための野球をやってないわな。チームとして野球をしてないよな。個人、個人の能力が高いけど、うまく結集されていない。チーム打率は2位やで。得点力もある。なのに、その能力が機能していないんやな。去年もチームにおった水口(打撃コーチ)とも話しているんやけど、ちょっと配球を変えられたら、もう対応でけへん。打席での
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