「科学技術外交のあり方に関する有識者懇談会」=座長:白石隆(しらいし たかし)政策研究大学院大学 学長=が、9カ月余りの検討結果をまとめた報告書を8日、岸田文雄(きしだ ふみお)外務相に提出した。 科学技術を外交の有力なカードに、という考え方が明確な形で示されたのは、科学技術政策の司令塔ともいうべき総合科学技術会議(現 総合科学技術・イノベーション会議)の有識者議員による2007年の提言にさかのぼる。翌08年には、総合科学技術会議の動きに呼応する形で科学技術振興機構と国際協力機構(JICA)との共同プロジェクト「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」が始まった。国際共同研究によって課題を一緒に解決しながら開発途上国の科学技術の向上と自立も支援する、というのが狙いだ。 SATREPSは、経済開発協力機構(OECD)科学技術政策委員会の小委員会である「グローバル・サイエ