ブックマーク / kawa-kingfisher.sblo.jp (21)

  • 修正された条約によるEUの前進

    以前のエントリでも取り上げたEUの憲法条約であるが、修正を加える形で各国の合意が得られる見通しとなったようだ。(参照1)修正された内容は多岐にわたるようだが、これもかねて報じられていたように、全体を簡素化して主権に関連する部分を抑えたものになるようだ。概要はこのあたりのニュースがよくまとまっている。(参照2/参照3)" 元々内容的に憲法とは言い難く、"constitution"の語句を削除したのは適切なのだろう。またEUの大統領職は置かれるが外相ポストは無い。象徴的な部分は残すが実質の部分は(少なくとも現時点では)機能させずに、あくまで各国の主権を尊重するというところか。しかしその他理念的な部分の多くに手が加えられており、各国の微妙な世論に配慮した結果が伺える。そしてEUの多数決原理はより人口を反映した形に変化していくようであるが、やはりここは揉めるポイントになった。 これも報じられていた

    修正された条約によるEUの前進
    k3jaco
    k3jaco 2007/06/25
  • 父の思い出

    Hache氏のブログでかんべえさんに御不幸があった事を知った。私は御二方いずれにも直接の面識があるわけではないのですが、オンラインでは随分お世話になっているという感覚があります。タイミングも遅くなり、私がここでというのもいささか的外れかもしれませんが、心から弔意を示させていただきます。 いずれ誰にも回ってくる事ではあるが、やはり肉親は健在であるに越したことはない。私も随分前に亡くなった父親の事を思い出した。ブログなのでたまには個人的な日記もよいであろう。 父が亡くなったのは1985年だった。私も成人前であるし、若い頃にありがちな事として自分の志がうまく現実に反映されるわけでもなく、どうにもままならない日々であった。家庭の状況も病弱な父親を抱えて大変な日々だった。たまたまというか、かんべえ氏の著作にそのものずばり「1985年」がある。良書であるが、私はそのような個人的な事情から複雑な思いで読

    父の思い出
    k3jaco
    k3jaco 2007/06/07
  • EU憲法は復活するか

    サミット開催が報じられているが、現在の欧州はEU憲法に関する討論が主要な政治課題となっている。新たに就任したサルコジ仏大統領は精力的であり、縮小された規模でのEU憲法を模索しているようだ。日でも報道はされている。(参照1) このEU憲法であるが、憲法と名付けられてはいるものの多分に象徴的な表現である。これに関してはBBCの記事が簡潔に現状を表現している。英国の冷淡さを反映してはいるが、かといって別に嘘を書いているわけでもないあたりに苦笑する。(参照2)その他各項目に簡単に言及しているこちらも分かりやすい。(参照3)一部引用する。 The procedures by which laws are passed have not fundamentally changed. Laws will still be proposed by the executive body, the Comm

    EU憲法は復活するか
    k3jaco
    k3jaco 2007/06/06
  • 北アイルランド問題のささやかな進展

    紛争が断続的に続いている北アイルランドであるが、北アイルランドの議会を構成する代表的な政党、民主統一党(DUP)のペイズリー党首とシン・フェイン党のアダムズ党首が会談し、自治政府を再開する事で合意したと報じられている。(参照1)今回の和平は長続きするのだろうか。 この北アイルランド問題、アイルランドとの間で昔から続いてきた伝統的な紛争の延長に位置し、宗教対立が背景にあると理解する人もいるが、必ずしもそのように解釈すべきではない。現在の国境の状態を直接規定した英愛条約にしても1921年と充分に近代のものであり、シン・フェイン党に近しいIRAは1969年の分裂により日でIRA暫定派と表記される(以降英語圏に多いPIRAと表記)武装組織が成立している。これは様々な思惑が錯綜する政治路線の現代的な対立問題と解するべきであろう。ちなみにPIRAのテロに自爆テロは確認されていない。あくまで政治活動の

    北アイルランド問題のささやかな進展
    k3jaco
    k3jaco 2007/04/02
  • カワセミの世界情勢ブログ 歴史認識問題の難しさ

    昨今、従軍慰安婦問題が米国下院で取り上げられ、再度注目を浴びる形になっている。歴史認識の問題はいつも難しいが、自分が良く見る数少ないブログで取り上げられていたこともあり、このエントリでコメントの代わりとしておくつもりである。 forrestal殿のエントリで歴史認識のレベルを分かりやすく例示しており、この種の問題を取り上げるときに整理された思考の手助けとなろう。ただ、リンクしておいてこういうのも何だが、筆者の見解は少し異なる。ここで言うファースト・レベルの検証段階とセカンドレベルの認識・解釈レベルはこの問題の出発点と終着点であると思うのだ。中心に検証の結果得られる客観的事実があり、アカデミズムの原則で事実が追及されるのを基とする。しかし認識・解釈レベルは、各国・地域・文化集団・個人によって実に様々である。同じ国の中でも異論があり、少なくとも民主主義国では、多数派はこうであるという言い方し

    カワセミの世界情勢ブログ 歴史認識問題の難しさ
    k3jaco
    k3jaco 2007/03/07
  • タイにおけるテロ事件への覚え書き

    タイで爆弾テロを伝えるニュースが継続的に報道されている。久々の更新の割には相変わらず手抜きで申し訳ないが、備忘録を兼ねて記入しておきたい。 タイは東南アジアにおいて比較的治安の安定した国というイメージがあるが、地域によってはそうではない。外務省が出している海外危険情報は日人にとってかなり客観的な情報になっているようだが、特に南部地域に関しては継続的な危険情報が発し続けられている。(参照1)一時はイラクと同様の最高レベルの警告になっていたのは見逃している人も多いかもしれない。 タイの南部地域でも最も南、日では深南部と表現されることもあるパッターニー県、ヤラー県、ナラーティワート県の3県はマレー系のムスリム住民が多数派を占め、旧パタニ王国として独立していた期間も長いこともあり、継続的な独立運動が広く支持されている。住民も現在のタイ政府を植民地支配の宗主国のように思う向きもあるようだ。この件

    タイにおけるテロ事件への覚え書き
    k3jaco
    k3jaco 2007/02/20
  • コソボの国際的な地位はどうなるのか

    少し時間も経過したし、ちょっと今の時点ではあまり書きようもないのだが、これに関しては多少なりとも触れておきたい。コソボ問題であるが、かなり独立国に近い線での自治が認められる方向で国際社会は仲介を進めている。(参照1/参照2)ただ、当然ではあるがセルビアは猛反対の構えだ。 以前モンテネグロに関してエントリを書いたが、コソボと比較すると状況が違うことが良くわかると思う。モンテネグロは長い自治の伝統があり、独立することで総合的に見れば状況が固定化して地域の安定をもたらすと解釈可能だろう。しかしコソボはどうであろうか。100%完全な独立国となると地域に混乱をもたらすだろう。 日のメディアはセルビアにとってコソボは京都みたいなものと解説することがある。それは感情面の事実ではあっても、「主権」を語る際の表現としては、極めて不誠実で危険なものとなる。東プロイセン一つ例に取るだけでそのような表現は問題が

    コソボの国際的な地位はどうなるのか
    k3jaco
    k3jaco 2007/02/08
  • 南米南部共同市場はどこまで発展するか

    米国の一般教書演説に関してエントリする予定だったが、今年はどうにもコメントする気力がない。ここ数年のそれに近い内容であるということもあるし、ここしばらくの各種議論を受け継いでいるということもある。もう多くの人が様々なページで丁寧に解説しているので付け加えることもない。 今回は、先日会合が行われたと報じられている(参照1)メルコスール(南米南部共同市場)に関して、良い機会なので取り上げておきたい。まず日外務省のサイトをリンクしておく。(参照2)この組織はEUのような共同市場と比較して、古典的な関税同盟としての性質が濃い。様々な経緯にコメントしなければならないのだが、比較的分かりやすいものとしてこちらの年表をリンクしておく。(参照3) 当初の大きなトピックとして、南北米州全域を含むFTAAの構想との関係が重視された。FTTAに関しても外務省サイトをリンクしておく。(参照4)クリントン政権時の

    南米南部共同市場はどこまで発展するか
    k3jaco
    k3jaco 2007/01/30
  • 米軍の規模、再拡大へ

    明けましておめでとうございます、というのも遅いくらいまたまた間を空けてしまった。ロシア絡みとか、微妙に言いたい事は色々あるのだが今ひとつ考えがまとまらない。ちょうどというか、エレニさん所で会話していたのだが、彼女もこの地域に関しては同じような感覚があったのかもしれない。ロシア含む欧州は日人の腹芸にも似た側面があったりするので日人もそれなりの知識人が丁寧に取材すれば分かるはずなのだが。 ブッシュのイラク新戦略に関しては様々な論者がコメントしているし、溜池通信殿でも取り扱っているので私が加えるような事などは無い。国内マスコミでの報道は、一時的な増派の部分を放置して報道してきたツケが回ってきた形だがもはやいつもの事でもありどうでもいいように思う。 むしろそれに関連して、米軍の規模そのものを拡大するというニュースがあり、そっちの方に興味を惹かれた。国防総省としてはこのように発表している。恒久的

    米軍の規模、再拡大へ
    k3jaco
    k3jaco 2007/01/13
  • 2006年を振り返って - カワセミの世界情勢ブログ

    今年もそろそろ終わる。今年の国内外の情勢に関する感想、当ブログに関する内容などを書いて今年の最後のエントリとしておきたい。全般として、様々な問題が先送りされた年であったかと思う。 ・日の政権交代 日の首相が誰かというのは、従来余り諸外国から関心を持たれていなかった。それは結局のところ政権交代により大きな政策転換があるかどうかを自国の立場を中心に考えるからであろう。日での政権交代が政策的に影響を与えると感じる外国はそれほど多くない。実はその観点からすると、中国韓国といった近隣の北東アジア諸国の報道がやはり多い。小泉前首相が比較的個性の大きい人物だっただけに、今回の注目度はそれなりにあった。欧米諸国での関心も、相変わらず低いが実質の影響に比べれば報道されていたのかもしれない。 で、その安倍政権である。私はシンプルに小泉首相以前の自民党政権の伝統が反映されると思っていた。その範囲で比較的

    2006年を振り返って - カワセミの世界情勢ブログ
    k3jaco
    k3jaco 2006/12/31
  • 最近のイラク情勢に思う

    たまにはトラックバックの形でエントリするのもいいかもしれない。という事で、Hache氏のエントリに触発された形でイラク情勢に関して感じたことを書いてみたい。 この問題を語るときはイラク問題というよりアメリカ問題になってしまっている。そうであるからこそ、このエントリにあるように「イラクより台湾が重要なら・・・・」という議論も発生する。そしてその折には、アメリカは失敗した云々と世の中では喧しい議論がされるが、その一方でイラクという国の事を急速に忘れ去っていく未来図も容易に想像出来る。欧州ならまだしも、特に日ではそうだろう。 そのイラクに関して、フォーサイトの記事を読みつつ考える。この出井氏の記事は、とりわけ視点がイラクではなくアメリカに偏っている人にとってとても良い内容だ。現在の情勢が簡潔に示されている。現地での犠牲者の8割はバグダッドに集中しており、首都の治安が悪くなったのは'05.4に選

    最近のイラク情勢に思う
    k3jaco
    k3jaco 2006/12/22
  • 安倍内閣雑感など

    体調はかなり戻った。しかし今年はひどい目にあった。声が出ないというのは不便なものだなと実感。一応復活だがブログの更新がマメになるとは限らない(苦笑) ここしばらくテレビなどで断片的に報道されている話題に関して軽く感想など書いてみる。現在の安倍政権に関してだが、どうも潮目が良くない。手堅い顔ぶれと思っていたが妙に浮世離れしているのである。 まず中川幹事長。いくつかの雑誌で報道されている所によると、復党問題は当選している12人については世論の反発も少ないと踏んでこのような形を取ったと言われている。その真偽はともかく、議員を辞めるという事まで条件を付けたというのは異様な話である。言うまでも無くその権利は人と有権者にしかないのであり、せいぜい自民党から追放するというのが最大限の処罰であろう。これはまともに政権を担える政党が自民党しかないという意識の無意識な反映なのだが、こういう点に自覚的になって

    安倍内閣雑感など
    k3jaco
    k3jaco 2006/12/12
  • フィジーの政情不安

    しばらく更新を休んでいたタイミングで、それに加えて一週間ほど寝込んでしまった。今も好調ではなく喉が痛い。今年の風邪は厄介かもしれない。 ここ最近、フィジーにて政府と軍が対立し、クーデターの可能性が報道されている。地理的にやや近く、関わりも深いオーストラリアが自国民避難の準備も進めているようだ。(参照1)これを機会にエントリしておきたい。 フィジーの基的な情報として、例によって外務省サイトをリンクしておく。(参照2)太平洋島嶼国はいずれも人口の少ない小国が多いが、フィジーは80万人以上の人口があり近隣国との間では相対的に存在感が大きい。しかしながら、歴史的にフィジー系の住民とインド系移民の子孫に当たる住民との間での対立が根深く、しばしば政情不安が伝えられてきた。双方の人口比も比較的接近している。 インド系住民は、英植民地時代に移民させられてきた労働者の子孫である。元々砂糖のプランテーション

    フィジーの政情不安
    k3jaco
    k3jaco 2006/12/04
  • 2006年米国中間選挙

    世の中での扱われ方も大きいし、既に様々な人がコメントしているので書くこともあまりないが、やはり節目でもあるので軽く感想を記しておく。 まず上下両院で民主党が過半数になったという事であるが、すっきりした結果であり政治の構図に紛れが無くなったという意味で良かったと思う。そもそも改選議席から考えて次の2008年においては共和党が上院の多数派を占めるのは困難であろう。また、今回の選挙戦の経緯を考えると、ブッシュ大統領がここで「潔く」しておく事は有益であろう。 選挙後のブッシュ大統領の記者会見のリンクを示しておく。ここでの声明に限らず、イラク統治の失敗ということを「敗因として強調」している。もちろん米国の多くの有権者の期待する水準を大きく下回る実態であり、低く評価された大きな原因であるのは間違いない。しかし今回の選挙戦の経緯は、広く知られているようにフォーレー元下院議員のスキャンダル、金権腐敗などの

    2006年米国中間選挙
    k3jaco
    k3jaco 2006/11/12
  • 日本の核武装問題に関する国内議論への所感

    の核武装に関する中川氏や麻生氏の発言が問題になっている。政治やマスコミの現場での取り上げられ方は奇妙でしかないのだが、従来の日政治が正面から取り上げなかった以上、仕方ないかもしれない。以前にもやや関連する内容を書いたが、つらつらとこの問題への感想を述べてみたい。 麻生氏と中川氏の発言はかなり計算されている。中川氏は飛ばしているようにも見えるが明確に管理された発言の印象がある。どのような角度から考えても、諸外国への牽制なのであるが、同時に日国内への負荷テストを兼ねているだろう。そのため麻生氏よりやや身軽と思われる中川氏の発言は、行政府ではなくあくまで一政党の議員の発言として受け止められる。例えば米国などでは立法府側におけるこの種の意見の多様さは元よりいくらでもある話なので問題が無い。実際は日の議院内閣制においては結構重い内容を含むのだが。その意味では米国の政治の現場を配慮した形跡も

    日本の核武装問題に関する国内議論への所感
    k3jaco
    k3jaco 2006/11/08
  • スリランカの継続する混迷

    以前のエントリでも取り上げたスリランカの紛争であるが、ここ最近の状況悪化を受け、10/28に和平協議が開始された事が報道されていた。(参照1)しかしこの和平協議に関しては多くの失望を呼ぶ形で失敗したようだ。(参照2)地政学的リスクが増大する昨今の世界情勢では、このように長く続いている紛争に関しては関心が薄くなってしまったようだ。継続的に関与しているノルウェーや日は良い仕事をしているのだろうが、しかし持続的な成果を挙げるには至っていないようだ。 この問題に関しては、元より期待できない日はともかく、米国でのマスコミの扱いもやや薄いように思われる。欧州諸国はやや取り上げていて、歴史的にこの地域に関与がある英国などでは、例えばBBCなどが忘れ去られないように報道を継続しているような印象がある。この報道では内戦に苦しむ国・地域の現状が示す典型のいくつがが示されているように思う。 今回、スリランカ

    スリランカの継続する混迷
    k3jaco
    k3jaco 2006/11/05
  • 郵政民営化造反組の復党問題に思う

    補選に勝利を収めた自民党であるが、早速昨年の郵政民営化造反組の復党を検討する事態になっている。正直うんざりするのだが、この問題に関しての議論は時に奇妙な視点に立つような気もするのでエントリしてみたい。 自民党はそもそも自由党と民主党の合併によって成立したという経緯もあり、政策的には広範な主張を抱えている。しかし、この政党自体が他の政党に対して接する際にはかなり一線を引いていたという側面がある。それは対(旧)社会党に対するそれが典型だが、ある種の蔑視感情とも取れるアウトサイダーへの対応だ。こういうと語弊があるが、同じ日人というより外国人に対するようなものでなかったか。まともに踏み込んだ政策論議は少なかった。自民党それ自体が日社会のそれを反映するようなコンセンサス社会となっていた。もちろん、そうなったのは旧社会党の非が大きい。 20世紀末から昨年の9.11の衆院総選挙にかけては、それを打破

    郵政民営化造反組の復党問題に思う
  • 北朝鮮の核実験と太陽政策の終わり

    北朝鮮が核実験を実施し、大きな問題になっている。もちろん世界の安全保障上の大問題であり、安保理での議論も進んでいるが、真の当事者は南北朝鮮であろう。そしてここ数日の報道では、韓国の太陽政策は終わり、国際的な制裁に加わる方向であるとされている。この事に関して触れてみたい。 全ての国は自国の都合を中心に考えるのは外交の大前提であるが、それを頭で分かってはいても他国の立場になって考えるのはなかなか難しいものである。今回、北朝鮮は無茶なことをしたと思われているが、彼らの立場に立つとそう粗雑な計算でもない。彼らの行動の最優先事項は体制の維持であり、その次がそのための他国からの援助の引き出しである。そして米国は実際に核弾頭を有している国に対して攻撃した事は無い。これは北朝鮮に限らないのだが、自国は核武装でより安全になったと考えるものなのだ。 そして、出来れば達成したい事としては、周辺の大国の影響力の排

    北朝鮮の核実験と太陽政策の終わり
    k3jaco
    k3jaco 2006/10/11
  • http://kawa-kingfisher.sblo.jp/article/1148895.html

  • http://kawa-kingfisher.sblo.jp/article/940432.html

    k3jaco
    k3jaco 2006/07/07