原爆の開発を指揮した理論物理学者、ロバート・オッペンハイマーが、終戦の19年後に被爆者とアメリカで面会し、この際、「涙を流して謝った」と、立ち会った通訳が証言している映像が広島市で見つかりました。専門家は「実際に会って謝ったことは驚きで、被爆者がじかに聞いたというのは大きな意味がある」としています。 ロバート・オッペンハイマーは、第2次世界大戦中のアメリカで原爆の開発を指揮した理論物理学者で、原爆投下による惨状を知って苦悩を深めたと言われていますが、1960年に来日した際は、被爆地を訪れることはなかったとされています。 今回見つかった映像資料は、1964年に被爆者などが証言を行うためにアメリカを訪問した際、通訳として同行したタイヒラー曜子さんが2015年に語った内容を記録したもので、広島市のNPOに残されていました。 この中でタイヒラーさんは、訪問団の1人で、広島の被爆者で理論物理学者の庄
外国人観光客や聴覚障害のある人が交通機関を利用しやすくなるようしゃべった内容を翻訳して文字で表示する特殊なディスプレーが都営地下鉄の駅の窓口に設置されました。 29日からディスプレーが設置されたのは都営地下鉄大江戸線の都庁前駅の窓口です。 ディスプレーは、客と駅員の互いの顔が見えるよう透明になっていて、手元にあるタブレット端末で認識されたしゃべった内容が、文字で表示される仕組みとなっています。 日本語のほか、英語や中国語、韓国語、フランス語、スペイン語など12の言語に対応していて、翻訳されて文字が表示されます。 また、ディスプレーはタブレットのキーボードで入力した文字を表示させることもできるということです。 都交通局は、来年、東京で開催される世界陸上やデフリンピックに合わせて、多くの外国人や聴覚障害のある人が東京を訪れることを見据え、ほかの駅でも設置を進めたい考えです。 都交通局の佐藤将紀
3000年以上前、今の中東地域で強大な勢力を誇った「ヒッタイト王国」のものと見られる粘土板を、日本の調査隊がトルコの古代遺跡からほぼ完全な状態で発掘しました。粘土板にはヒッタイト語のほか国家的な宗教儀礼で使われていたとされる言語「フリ語」も刻まれていて、発掘した研究者は「この遺跡が王国の重要な都市だったことを示唆するものだ」としています。 粘土板が発掘されたのは、トルコ中部にある「ビュクリュカレ遺跡」です。 この遺跡では、15年前から中近東文化センター附属アナトリア考古学研究所の松村公仁研究員が率いる日本の調査隊が調査を行っています。 去年5月、遺跡の北側から70行にわたってくさび形文字が刻まれた手のひらほどの大きさの粘土板がほぼ完全な状態で見つかりました。 粘土板は文字の形から今からおよそ3300年前、紀元前14世紀ごろのヒッタイト王国の時代のものだと考えられ、ヒッタイト語だけでなく当時
能登地方で使われる方言で「てったい」は手伝い。 では「きのどくな」は? かわいそう、ふびん、ではありません。 能登半島地震で甚大な被害が出ている石川県では徐々にボランティアの受け入れが始まっています。被災地に入るときの心構え、知っておきたいことをまとめました。 【ボランティアに行く前に】 早稲田大学の平山郁夫記念ボランティアセンターは、東日本大震災の直後に、「学生災害支援ボランティアの心得10か条」をまとめ、被災地に向かう人たちに準備や行動の注意点を伝えています。 学生災害支援ボランティアの心得10か条 第1条「ボランティア保険(災害プラン)に入る」 第2条「不眠不休で頑張らない」 第3条「被災地では信頼できる人と一緒に行動する」 第4条「まずは相手の話を共感的に聞く」 第5条「被災者が自分たちでやる仕事を取らない」 第6条「涙が止まらなくなったら活動をやめる」 第7条「できないことは“出
諏訪地方のことばを知ってもらおうと、「方言カルタ」などで紹介する展示会が、茅野市で開かれています。 この展示会は、茅野市の八ヶ岳総合博物館が諏訪地方のことばの魅力を多くの人に知ってもらおうと開いています。 このうち、ことばと場所の結びつきを地理的な観点で分析した言語地図では、「捨てる」や「正座する」を意味する方言が、諏訪地域から伊那地域にかけて異なることを分布図とともに紹介しています。 また、「疲れた」を意味する「ごしたい」など、地元の人に、おなじみの方言を紹介する「方言カルタ」は、方言を使った会話の一場面が読み札になっています。 このほか、26枚の「方言カード」にはそれぞれのカードの裏面に解説が書かれていて、「水やり」を意味する「水くれ」や、「寄りかかる」を意味する「うっつかる」など、共通語と見比べながら楽しむことができます。 博物館の渡辺真由子学芸員は、「地元の人はもちろん、いろいろな
日本人の祖先、と聞いてどんなイメージを持つでしょうか? 実は東南アジアのタイの奥地に暮らすある少数民族が、“最初の日本人”の「親戚」とも言える存在であることが近年のDNA解析から分かりました。 今回、日本のメディアとして初めて接触することに成功したその民族とは? (新番組「フロンティア」取材班 小山佑介 / 福原暢介) その民族の名は「マニ族」 タイ南部、マレーシアとの国境近くに位置するパッタルン県。 マニ族はその山間の奥深くに住み、現地で“森の民”と呼ばれています。 数千年にわたり、外部との接触を絶ってきたと考えられています。しかし、森で食料が取れなくなったため、4年ほど前に山の近くの村におりてきて、現代文明と関わりを持ち始めたといいます。 私たちは、マニ族を少数民族として保護する政策を取っているタイ政府の許可を得て、今年7月、マニ族に会いに現地に向かいました。 タイ パッタルン県 初日
1968年にノーベル文学賞を日本人として初めて受賞した作家の川端康成。 受賞理由は「日本人の心の精髄を優れた感受性で表現する、その物語の巧みさ」でした。 その川端康成の名作の出版ラッシュがいま、中国で起きています。 代表作「雪国」の中国語版はすでに20以上の出版社が発売。空前の盛り上がりをみせる「川端ブーム」の背景には何があるのか。取材しました。 (中国総局記者 松田智樹) 中国で広がる「川端康成ブーム」とは? 北京の大型書店 中国の首都・北京の中心部にある大型書店を訪れると、入り口の目立つ場所にずらりと並んでいるのが、日本人初のノーベル賞作家・川端康成の小説です。 特に人気を集めているのが「雪国」です。 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」という有名な書き出しで知られる川端康成の代表作。 20以上の出版社がそれぞれ独自の翻訳家を起用して競うように発売しています。 「『雪国』は特に
日本語の新しい表現について文化庁が調べた結果、「応援している人や物」を『推し』と言ったり、「良く見せようとする」ことを『盛る』と言ったりすることばの使い方について、「気にならない」と答えた人は8割にのぼり、広く定着してきていることがわかりました。 気になる?気にならない? 文化庁の調査結果より 文化庁は日本語の使い方の変化などを毎年調べていて、ことし1月から3月にかけて全国の16歳以上の6000人に調査し、3579人から郵送で回答を得ました。 この中で、新しい使い方が辞書に記載され始めたことばについて尋ねたところ「ほかの人が使うのが気にならない」という回答は ▽「異様だと感じあきれる」という意味で『引く』を使うことは83% ▽「気に入って応援している人や物」を『推し』と言うことは82% ▽「よく見せようとする」ことを『盛る』と言うことは81% ▽「冗談がつまらない」ことを『寒い』と言うこと
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