「わたしらが作ってん!」と小学生が誇らしげに語る学校図書室があると聞き、京都市立洛央小学校を訪ねた。正面玄関から校舎に入ると夢のような空間が広がる、それが、京都大学工学研究科建築学専攻・建築環境計画学講座(門内輝行教授)と小学生とのコラボレーションによって生まれ変わった「ブックワールド」だ。完成後もさまざまな人々を巻き込みながら成長するブックワールド。門内教授らにこのプロジェクトへ込めた思いを聞いた。 私たちの暮らし、発見のデザイン 洛央小学校は、京都の中心街、四条烏丸界隈からほんの少し南へ下ったところにある。小学校の校舎としてはめずらしく、正面玄関から入ってすぐ、1階の広々とした空間に図書室がある。2013年から2014年にかけて、門内研究室は8ヶ月にわたってこの図書室「ブックワールド」の改修を手がけた。改修を終えたあとも研究室と小学校の関係は続き、ワークショップを開催するなど図書室の可