県立図書館では、平成21年から遠隔地域への貸出支援を実施しています。 ここで言う遠隔地域とは、県立図書館(紀南図書館を含む)を起点に40㎞以上離れた地域で、公立図書館を設置していない町村です。 平成20年当時、県立図書館では、「読書環境」を考える上で、最も弱者となるのは「公立図書館を利用できない子どもたち」であるとの結論に至りました。 当時の遠隔町村の公民館職員・学校関係者・地域ボランティアさんなどが、一致協力して連携を図り、県立図書館の本を子どもたちに提供する努力をされました。休日を返上して、片道約4時間の道のりを本の返却に、県立図書館まで何回も来館される公民館職員や校長先生がいました。 このような取り組みが実を結び、遠隔地域への本の貸出数も増加して、子どもたちに幅広く県立図書館の本が届くようになりました。 利用状況を把握するため、ある町の小学校を訪ねたとき、男の子が県立図書館の本を持っ