任天堂決算会見 2012年(平成24年)3月期連結決算の業績見通しなどを説明する岩田聡・任天堂社長=1月26日、大阪市中央区の大阪証券取引所(板東和正撮影) 任天堂は平成24年3月期の連結決算で、初の営業赤字に転落する見通しとなった。それを受け、株式市場では業績悪化を悲観した投資家の売りが相次ぎ、1月27日の任天堂の株価は約7年10カ月ぶりに1万円を割り込んだ。 業績が低迷したのは、23年2月に発売した携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」(2万5000円)の販売不振が要因だ。「裸眼で立体視ができる」のが最大のウリだが、対応ソフトが少なく、本体価格1万円の値下げに追い込まれ、売れれば売れるだけ赤字が膨らむ悪循環に陥った。 「そもそもゲームに立体映像なんて必要なのか」と疑問を呈すゲーム愛好家も意外と多い。さらに追い打ちをかけたのは、1ドル=70円台という歴史的な円高水準。海外シェアの高い任天堂