閉鎖性の根底にあるもの 日本人が長期にわたって外国に対して閉鎖的なのは、柔軟性が乏しいからでもある。図2の右端のグラフは、「新しいチャレンジに直面した時、国民の柔軟性・適応力が高いか」という質問に対する回答を点数化したものだ。日本は、シンガポール、アメリカ、中国とくらべて非常に低く、日本人の変われない体質を表している。そのため、内向き志向が是正されずに、むしろ強化されてしまっているのだ。 日本が長らく内向きでいる間に、中国は海外とのつながりをうまく活用して急成長した。図1からわかるのは、中国企業はアメリカ企業と活発に共同研究を行っていることだ。中国が改革開放後に外資企業の誘致を積極的に行ってきたことは周知の事実で、それによっても多くの知識を吸収してきた。そして、そのような外向きの経済活動は、グローバル化の進展を柔軟に受け入れようとする中国人の意識(図2)に支えられている。 その結果、200