文:篠原諄也、写真:有村蓮(場面写真は映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」より) 菅谷明子(すがや・あきこ)在米ジャーナリスト、ハーバード大学財団役員 米ニュース雑誌「Newsweek」日本版、経済産業研究所を経て、ハーバード大学フェローとしてメディア・イノベーションとジャーナリズム、創作文芸における表現の可能性等を研究。2014年ハーバード大学ニーマン・ジャーナリズム財団役員就任。NYコロンビア大学院修了、東京大学博士課程満期退学。主著に『未来をつくる図書館〜ニューヨークからの報告』『メディア・リテラシー〜世界の現場から』(共に岩波新書)。 ーー日本と比べるとニューヨークの図書館にはどんな特徴がありますか? 日本の公共図書館は知的好奇心を満たすために利用する「教養型」が一般的です。雑誌や本を借りたり、研究のために調査をする。ニューヨーク公共図書館もそういった側面がありますが、