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ブックマーク / blog.tatsuru.com (45)

  • 民主政の終わり - 内田樹の研究室

    都知事選の翌日にニッポンドットコムという媒体からインタビューを受けた。以下はその記事に少しリタッチしたもの。 今回の都知事選では、選挙は民主主義の根幹を為す営みであるという認識がかなり深刻な崩れ方をしているという印象を受けた。選挙というのは有権者が自分たちの立場を代表する代議員を選ぶ貴重な機会であるという認識が日からは失われつつあるようだ。 投票する人たちは「自分たちに利益をもたらす政策を実現してくれる人」を選ぶのではなく、「自分と同じ部族の属する人」に投票しているように私には見えた。自分と「ケミストリー」が似ている人間であるなら、その幼児性や性格の歪みも「込み」で受け入れようとしている。だから、仮に投票の結果、自分の生活が苦しくなっても、世の中がより住みにくくなっても、それは「自分の属する部族」が政治権力を行使したことの帰結だから、別に文句はない。 自分自身にとってこの社会がより住みよ

    kaerudayo
    kaerudayo 2024/07/12
    “民主政だけが、市民を甘やかさない。市民に対して「大人になれ」という面倒な仕事を押し付ける。だから、民主政は嫌われるのである。”
  • 『東京ミドル期シングルの衝撃』(宮本みち子、大江守之編著、東洋経済新報社) - 内田樹の研究室

    東洋経済新報社の渡辺さんから新刊の書評を頼まれたので少し長い紹介を書いた。タイトルはやや挑発的だけれど、人口動態と地域コミュニティ形成についての手堅い研究である。でも、ほんとうに衝撃的なのは、こういう研究にごく最近まで誰も見向きもしかなったという事実の方なのである。 人口減問題について語る人たちの多くはマンパワーの不足やマーケットのシュリンクや年金や医療制度の持続可能性について話すけれど、ほんとうにシリアスなのは「高齢期に入って社会的に孤立化したシングルのアンダークラス化」にある。書はそのタブーを正面から取り上げた例外的な仕事である。 「アンダークラス」というのは「ワーキングクラス」のさらに下に位置する、生活保護なしでは暮らしていけない最貧困層のことである。差別と排除の対象となり、社会の底辺に吹き溜まる閉鎖集団である。 日でもこれから「高齢者アンダークラス」が大量出現する可能性がある。

    kaerudayo
    kaerudayo 2024/04/15
    親と一緒に住んでるシングルもやばいよな。親いなくなったらコミュニティのつながり切れる。
  • フリーライダーの効用 - 内田樹の研究室

    高齢者の集団自決が高齢化対策の秘策であると公言した若い経済学者の発言が話題を呼んでいる。 彼の言う「人間は引き際が重要だと思う」ということにも「過去の功績を使って居座り続ける人がいろいろなレイヤーで多すぎる」という事実の摘示にも私は同意する。でも、使えないやつは有害無益だから、集団から追い出すべきだという論には同意しない。人道的な立場からというよりは組織人としての経験に基づいてそう思うのである。 組織に寄生して、何も価値を生み出さず、むしろ新しい活動の妨害をする「フリーライダー」はどのような集団にも一定数含まれる。この「無駄飯い」の比率を下げることはたしかに集団のパフォーマンスを向上させることにある程度までは役立つだろう。ただし、「ある程度」までである。というのは「無駄飯いの排除」作業に割く手間暇がある限度を超えると、その作業自体が集団のパフォーマンスを著しく低下させるからである。 組

    kaerudayo
    kaerudayo 2024/03/11
    “「集団の中で最も弱いものをも取り残さず救える仕組みを作る」ためにどうすればいいのか。深く思量することは(たとえ実現できなくとも)、集団を生き延びさせる上では有用だということを人類は早い段階で学んだ”
  • 維新と加速主義 - 内田樹の研究室

    ある講演会で大阪の維新政治15年の総括を求められた。行政、医療、教育、どれをとっても大阪市府の現状は高い評点を得られるものではない。だが大阪での維新の人気は圧倒的である。なぜ政策が成功していない政党を有権者は支持し続けるのか。 維新政治に批判的な人たちは有権者が維新政治の実態を知らないからだという解釈を採っている。大阪のメディアが維新の広報機関と化しているので、有権者は維新政治が成功していると信じ込んでいる。だから、真実を知らしめれば、評価は一変するはずだと言うのである。そうだろうか。私は違うような気がする。 大阪の有権者は大阪で何が起きているかちゃんと知っているのだ。それは日の未来を先取りしているということである。大阪は実は「トップランナー」なのである。 公務員は減らせるだけ減らす。行政コストは削るだけ削る。社会福祉制度のフリーライダーは一掃する。学校教育では上位者の命令に従うイエスマ

    kaerudayo
    kaerudayo 2023/04/17
    “加速主義的傾向は今社会のあらゆる領域に広がっているように思われる。「世界標準は...なのに、日本だけが取り残されている」とか「バスに乗り遅れるな」というタイプの定型句は政治的立場を超えて頻用されている”
  • 統一教会、安倍国葬について他 - 内田樹の研究室

    あるネットメディアからインタビューを受けた。もう公開されているので、少し長い別ヴァージョンをあげておく。 ―これから安倍系右翼はどうなると思いますか? 内田 おっしゃっている「安倍系右翼」という言葉の定義を僕は知らないのですけれど、言いたいことは何となくわかります。それが「安倍晋三という個人の求心力やカリスマ性に依存して存在感を発揮していた政治勢力」という意味でなら、その人たちはこの事件をきっかけに力を失い、弱体化すると思います。 実際に安倍元首相の死後、彼の庇護下でこれまで「いい思い」をしてきたネット論客たちはいまほぼ沈黙状態にあります。どういうスタンスでこの事件に向き合って良いのかについての組織的な合意形成ができていないのでしょう。もともと安倍晋三個人が手作りしたネットワークですから、ハブが不在になると、合意形成のための場も、ルールもない。代わりを務めることのできる人がいない。ですから

    kaerudayo
    kaerudayo 2022/09/12
    “「政治的な圧力」がかかって、活動できなかった。そんな中でも、公安調査庁や国税局は官邸には黙って統一教会の調査を続けていたと僕は思います。プロフェッショナルなんですから”
  • セックスワーク-「セックスというお仕事」と自己決定権 - 内田樹の研究室

    20年ほど前に性についての倫理を主題にした論集に「セックスワーク」についての寄稿を求められた。まったく不得手な論件だったけれども、苦心して書いた。なんというだったか忘れてしまった。たしか岩波書店から出た論集だと思うけれども、もう手元にない。 考えていることは昔と変わらない。今はもうこんなにきつい書き方はしないと思うけれど。 はじめに 最初に正直に申し上げるが、私自身は、セックスワークについて専門的に考究したこともないし、ぜひとも具申したいような個人的意見があるわけでもない。ときどき、それに関する文章を読むが、数頁(場合によっては数行)読んだだけで気持ちが沈んできて、を閉じてしまう。困ったものではあるが、私を蝕むこの疲労感は、必ずしも個人的なものとは思われない。 私の見るところ、この問題については、どなたの言っていることにも「一理」ある。ただし、「一理しかない」。異論と折り合い、より広範

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    kaerudayo 2022/07/02
    “「すでに」売春を業としている人々に対してはその人権の保護、「これから」売春を業としようとしている人に対しては「やめときなさい」と忠告、それがこれまで市井の賢者たちが取ってきた「どっちつかず」の態度”
  • 安倍政権の7年8カ月 - 内田樹の研究室

    安倍政権7年8カ月をどう総括するかと問われたら、私は「知性と倫理性を著しく欠いた首相が長期にわたって政権の座にあったせいで、国力が著しく衰微した」という評価を下す。 日は今もGDP世界三位だし、軍事力でも世界五位の「大国」である。国際社会の中では「先進国」として遇されているし、米国の東アジアにおける最も信頼できる同盟国であるという評価も安定している。けれども、日が「あるべき国際社会」を語り、その実現に向けて指導力を発揮することを期待している人々は国内外を探しても見当たらないし、経済的成功のための「日モデル」や、世界平和の実現ための「日ヴィジョン」を日政府が提示するだろうと思っている人もいない。これだけの「国力」がありながら誰も日にリーダーシップを求めていない。そのことに、われわれはもっと驚くべきだと思う。 どうして国際社会は日にリーダーシップを求めないのか? それは日人が「

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    kaerudayo 2020/08/30
    “「権力を自己利益のために使うことができるということが、『権力を持っている』ということである」というシニカルな事大主義をいま人々は「リアリズム」と呼んでいる。” 国を信頼できなくなれば法治国家は終わる
  • 桜を見る会再論 - 内田樹の研究室

    もうこの話をするのにも飽き飽きしている。「桜を見る会」についての話である。 どうして「飽き飽き」しているかというと、ふつうの人間の受忍限度を超えて、この話が続いているからである。 続く理由は簡単で、ふつうは申し開きのできない証拠をつきつけられて「申し訳ありませんでした。私がやりました」として「犯人」が白状して、火曜サスペンス劇場が終わるところで、ぜんぜんドラマが終わらないからである。 でも、「私がやりました」と言わないというのは、ある意味では「合理的な」ふるまいなのである。 昔、東京地検に勤めていた友人から、推理ドラマはあれは嘘っぱちだという話を聴いたことがある。検察官に供述の矛盾を衝かれて、顔面蒼白となって、「もはやこれまで」と自白するのは「自分が知性的な人間である」ということにおのれの存在根拠を置いている人間だけだというのである。 「そんな人間は実はめったにいないんだよ。そんなのはね、

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    kaerudayo 2020/02/02
    “これから後も首相は有罪を免れるために、あらゆる「申し開きのできない証拠」に対して、「論理的に思考できないふり、日本語がわからないふり」をしてみせるだろう。” 検察、早よ、捕まえて。そのための検察だろ
  • 石破発言について - 内田樹の研究室

    毎日新聞にこんな記事が出ていた。 自民党の石破茂幹事長は29日付の自身のブログで、国家機密を漏えいした公務員らに厳罰を科す特定秘密保護法案に反対し、国会周辺で行われている市民のデモについて「単なる絶叫戦術はテロ行為とその質においてあまり変わらないように思われます」と批判した。国会周辺では連日、市民団体が特定秘密保護法案に反対するデモを行っているが、これを「テロ行為」と同列視する内容で反発を招くのは必至だ。石破氏はブログで「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いている。どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはない」と指摘。「主義主張を実現したければ、理解者を一人でも増やし支持の輪を広げるべきだ」と主張した。(毎日新聞12月1日) 重要な発言である。 彼の党が今採択しようとしている

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    kaerudayo 2013/12/01
    「幹事長自身、担当相の解釈を退けて、「政治上の主義主張に基づき、国家もしくは他人にこれを強要」しようとしている国会周辺デモは「テロ行為とその本質においてあまり変わらない」と断言」
  • 福島原発事故 Nature誌から - (内田樹の研究室)

    9月3日のNature のEditorialに福島原発からの汚染水漏洩への日政府および東電の対応について、つよい不信感を表明する編集委員からのコメントが掲載された。 自然科学のジャーナルが一国の政府の政策についてここまできびしい言葉を連ねるのは例外的なことである。 東電と安倍政府がどれほど国際社会から信頼されていないか、私たちは知らされていない。 この『ネイチャー』の記事もこれまでの海外メディアの原発報道同様、日のマスメディアからはほぼ組織的に無視されている。 汚染水の漏洩で海洋汚染が今も進行しているとき、世界の科学者の知恵を結集して対応策を講ずべきときに、日政府は五輪招致と米軍のシリア攻撃への「理解をしめす」ことの方が優先順位の高い課題だと信じている。 五輪招致を成功させたければ、まず事故処理について日政府は最大限の努力をもって取り組んでいるということを国際社会に理解してもらうの

    kaerudayo
    kaerudayo 2013/09/07
    「チェルノブイリでは科学者たちは原発事故後に何が起きるかについて研究する機会を逸した。福島ではせめてそれだけでも成し遂げたい」 ホント。
  • 日本のシンガポール化について 実態 (内田樹の研究室)

    「シンガポールに学べ」という論調をよく見かける。 今朝の毎日新聞にもそういう記事が出ていた。 こんな記事である。 シンガポールの高級住宅街に一人の米国人移民が暮らす。ジム・ロジャーズ氏(70)。かつてジョージ・ソロス氏と共にヘッジファンドを設立。10年間で4200%の運用成績を上げたとされる伝説的投資家だ。市場は今もその言動を追う。 「シンガポールは移民国家だからこそ、この40年、世界で最も成功した国となった。移民は国家に活力や知恵、資をもたらす」。プールサイドで日課のフィットネスバイクをこぎながら熱弁をふるう。 シンガポールの人口531万人のうち4割弱が外国人。超富裕層から肉体労働者までさまざまな移民を積極的に受け入れる。少子化にもかかわらず人口は過去10年で100万人以上増えた。1人あたり国内総生産(GDP)は2012年は世界10位。5万ドルを超え、日をしのぐ経済成長を遂げる。「外

    kaerudayo
    kaerudayo 2013/08/20
    「李さん一族が政治権力も国富も独占的に私有しているという点では北朝鮮の金王朝のありかたと酷似している」 国際的になんとなく生かされている点でも、近い状況なんだが。
  • 学校教育の終わり - 内田樹の研究室

    大津市でのいじめ自殺、大阪市立桜宮高校でバスケットボール部のキャプテンの体罰自殺など、一連の事件は日の学校教育システムそのものがいま制度疲労の限界に達していることを示している。 機械が壊れるときは、金属部品もプラスチックもICもすべてが同時に劣化する。それに似ている。学校教育にかかわるすべてが一斉に機能不全に陥っている。 これを特定のパーツを取り替えれば済むと考えている人は「どこが悪いのか?」という「患部」を特定する問いを立てようとする。だが、それは無駄なことだ。日の学校制度はもう局所的な手直しで片付くレベルにはない。 「日の学校制度のどこが悪いのでしょうか」と訊かれるならば、「全部悪い」と答えるほかない。 けれども、学校教育は「全部悪い」からといって、「全部取り替える」ことができない。自動車なら、新車が納車されるまで、バスで通う、電車で通うという代替手段があるが、学校にはない。新し

  • 体罰とブレークスルーについて - 内田樹の研究室

    『GQ』に毎月人生相談コーナーに寄稿している。 今月号は体罰についての質問だった。 たいせつな話なので、ここに再録しておく。 Q:体罰が問題になっています。武道における鉄拳制裁、愛の鞭というのはないのでしょうか A:武道ではありえないですね。人に向かって「努力がたりない」という理由で罰を与えるということは。 処罰で脅すというのは、はっきりした到達目標とタイムリミットがある場合に限られます。 能力の発現までのんびり待っていられないというときに、処罰の恐怖や、金や名誉といった利益による誘導や、マインドコントロールやドーピングが採用される。 時間が迫っているので「背に腹はかえられない」というのがそのときの言い分です。 でも、武道の修業というのは、いつ、どこで、どのような危機に遭遇するのか予見できない状態で、それに備えるものです。だから、「いついつまでに、これこれのことができなければ罰を与える」と

  • 言語を学ぶことについて - 内田樹の研究室

    2002年に文科省はグローバル化する世界を生き抜くためには英語運用能力が必須であるとして、「英語が使える日人」の育成のための戦略構想を発表した。それから10年経った。日の子どもたちの英語運用能力が上がったという話は誰からも聞いたことがない。 大学サイドから見ると、新入生の英語力は年々劣化を続けていることは手に取るようにわかる。進学にも、就職にも、英語力は絶対に必要であると官民あげてうるさくアナウンスされているにもかかわらずその教育成果は上がらない。なぜか。 英語力の必要が喧しく言われるようになってからむしろ英語学力が低下したという事実は一見背理的であるが、考えれば説明がつく。 教科を習得したときの「報償」が学習開始時点であらかじめ開示されているからである。 報償があらかじめ示されると、学習意欲は損なわれる。考えれば当たり前のことである。 「ここまで到達すれば、こんないいことがある」とい

    kaerudayo
    kaerudayo 2013/03/19
    「どちらも言語というものを舐めている」 うんうん。
  • 人々が「立ち去る」職場について - 内田樹の研究室

    大阪府教委は23日、来春採用の府内の公立学校教員採用試験で、平均倍率が4倍で史上2番目の低さだったと発表した。 中学理科では倍率が2倍を切り、府教委は「水準に達する人材が確保できなかった」と異例の追加募集を行う。 大阪維新の会の主導で厳しい教員評価などが盛り込まれた条例の施行後、初の採用試験。大阪府では橋下前知事時代から給与カットが続き、小中学校教員の平均基給が全国平均より月約2万8千円低いことも響いた可能性がある。(朝日新聞、10月24日) 記事によると、中学理科の倍率は大阪が1.9倍、京都は3.85倍、兵庫は3.1倍。東京は(中高共通枠なので単純に比較はできないが)5.44倍。 条例施行によって、大阪府の教員応募者が激減することは当然予測されていたはずである。 絶えざる査定と格付け圧力にさらされ、保護者からのクレームに対して行政は原則として「保護者の側に立つ」と公言している就業環境で

    kaerudayo
    kaerudayo 2012/10/24
    首都だってそんな変わらない。金持った人は私立という選択肢が選べるだけでw
  • いじめについて - 内田樹の研究室

    ある媒体から、大津市のいじめについてコメントを求められた。 書いたけれど長くなったので、たぶん半分くらいに切られてしまうだろう。 以下にオリジナルヴァージョンを録しておく。 今回の事件はさまざまな意味で学校教育の解体的危機の徴候だと思います。 それは学校と教育委員会が学校教育をコントロールできていないということではなく、「コントロールする」ということが自己目的化して、学校が「子供の市民的成熟を支援する」ための次世代育成のためのものだということをみんなが忘れているということです。 私の見るところ、「いじめ」というのは教育の失敗ではなく、むしろ教育の成果です。 子供たちがお互いの成長を相互に支援しあうというマインドをもつことを、学校教育はもう求めていません。むしろ、子供たちを競争させ、能力に応じて、格付けを行い、高い評点を得た子供には報償を与え、低い評点をつけられた子供には罰を与えるという「人

    kaerudayo
    kaerudayo 2012/07/12
    「生産性の低い個人に「無能」の烙印を押して排除すること。そのように冷遇されることは「自己責任だ」というのは、現在の日本の組織の雇用においてはすでに常態です」 死ぬまでやらないを徹底するぐらい手がない。
  • 「国民生活」という語の意味について - 内田樹の研究室

    野田首相の大飯原発再稼働について国民に理解を求める声明が発表され、それについての評価を東京新聞から求められた。 声明の全文を読まないとわからないので、全文のpdfファイルを送って貰って読んだ。 驚嘆すべき文章であった。 このようなものを一国の国論を二分しているマターについて、首相が国民を「説得」するために語った言葉として公開してよいのか。 私は野田さんという人に個人的には特に好悪の感情を抱いていなかったが、この声明を読んで「誠実さを欠いた人だ」という印象を持ってしまった。 その所以について述べたい。 そのためには、首相の所信表明演説の全文を読んでもらう必要がある。 【野田総理冒頭発言】 日は大飯発電所3,4号機の再起動の問題につきまして、国民の皆様に私自身の考えを直接お話をさせていただきたいと思います。 4月から私を含む4大臣で議論を続け、関係自治体のご理解を得るべく取り組んでまいりまし

    kaerudayo
    kaerudayo 2012/06/14
    言葉でごまかすなと。
  • 相互扶助と倫理について - 内田樹の研究室

    片山さつき議員による生活保護の不正受給に対する一連の批判的なコメントが気になる。 「相互扶助」ということの義に照らして、この発言のトーンにつよい違和感を持つのである。以下は朝日新聞の報道から。 人気お笑いコンビ「次長課長」の河準一さんの母親が生活保護を受けていたことが、週刊誌報道をきっかけに明らかになった。4月12日発売の週刊誌「女性セブン」が最初に匿名で報じた。「推定年収5千万円」の売れっ子芸人なのに母親への扶養義務を果たさないのは問題だ、と指摘した。翌週にはインターネットのサイトが河さんの名前を報じ、今月2日に自民党の片山さつき参院議員が「不正受給の疑いがある」と厚生労働省に調査を求めたことをブログで明かすと、他の週刊誌や夕刊紙が相次いで取り上げた。 報道を受け、所属事務所よしもとクリエイティブ・エージェンシーは16日、コメントを発表。河さんの母親が生活保護を受けていたことを認

    kaerudayo
    kaerudayo 2012/06/09
  • 「リアリスト」に未来はあるか? - 内田樹の研究室

    「入学の春を迎えた大阪の学校に重苦しい空気が漂っている。橋下徹大阪市長の意向で、教職員に君が代の起立斉唱を義務づける全国初の条例が施行されたことを受け、約13000人の教職員に職務命令が出され、厳密な確認が始まったからだ。」(朝日新聞、4月4日) 起立斉唱の職務命令に三回違反すれば免職できる規定もできた。 3月2日の府立和泉高校の卒業式では教頭が校長の命令で、教職員が歌っているかどうか口元を確認して、歌っていなかった教員一名を府教委に報告した。市長はこれを範として、監視を徹底することを市役所幹部や府教委に伝えた。 市長のロジックは「税金で身分保障されている公務員は業務命令を遵守すべきであり、いやなら辞職しろ」というものである。 国歌国旗問題については、これまでも繰り返し発言してきた。 私が統治システムにかかわることで主張しているのは、つねに同じことである。 「その政策は健全な公共心をもつ成

    kaerudayo
    kaerudayo 2012/04/05
    「「色と欲」だけがリアルであり「きれいごと」はフェイクだというのは、その人のパーソナルな経験が生み出した私見であり、一般性を要求できるようなものではない」 まるで自分を攻撃しているみたいに見えるわけだ
  • 困難な時代を生きる君たちへ - 内田樹の研究室

    神戸新聞の元日配達号に「中高生のために」一文を草して欲しいと頼まれた。 困難な時代を生きる君たちへというタイトルを頂いた。 神戸新聞購読者以外の方の眼には止まらなかったものなので、ここに再録する。 みなさんがこれから生きて行く時代はたいへんに困難なものとなります。 戦争に巻き込まれるとか、大災害に襲われるとかいうことではありません。そうではなくて、みなさんがこれから幸福な人生を送るために、どういう努力したらいいのか、その「やりかた」がよくわからないということです。 まじめに受験勉強をして、いい大学を出て、一流企業に就職したり資格や免状を手にすれば、あとは生計について心配はしなくてよいというような「人生設計」を立てることがむずかしくなった。 ただし、「むずかしくなった」だけで、まるで不可能になったわけではありません。そこがむしろ問題なんです。受験勉強なんか無駄、学歴なんか無意味、資格や免状も

    kaerudayo
    kaerudayo 2012/01/09
    こっちは夫の考えに近いなぁ。「なんでもいいから、一生楽しめるものを持って欲しいな」って子どもを育ててきたつもりだが。