指揮者・広上淳一、米コロンバス響辞任「音楽への愛はお金には代えられぬ」2008年11月21日 印刷 ソーシャルブックマーク 「意外に人生楽しんでます」と語る広上淳一 指揮者の広上淳一が今月、米コロンバス交響楽団の音楽監督の職を任期半ばで辞任した。労使交渉に入った楽団員の側について理事会と対立、最終的にその責任をとった格好となった。「精いっぱいカッコつけたけど、本当は打ちのめされている」。そう無念の思いを語るも、「音楽を愛する心は決してお金に代えられるものではない」と希望を口調ににじませた。 ■挫折のたび、再出発 楽団員の人員および給与削減を言い渡した理事会と、5月から対立を続け、最終的な和解を見届けて辞表を提出した。一連の金融危機に端を発したかのような音楽監督の任期途中での辞任は、米国の音楽業界でも話題となった。 「本音を言うと、楽団員が権利ばかり主張する時代じゃないとも感じていた。でも、