羊と鋼の森 (文春文庫) 作者: 宮下奈都 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/02/09 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 奇妙な取り合わせのタイトルだなあなんて思っていたら、なるほどピアノのことでした。羊のフェルトのハンマーで鋼の弦を響かせるピアノは打楽器でもあり弦楽器でもあります。 2016年本屋大賞。本作のテーマは「調律」です。 主人公である外村は高校生の時、偶然、自分の高校のピアノの調律にやってきた板鳥の調律に魅せられてこの世界に入ろうと決意。調律の専門学校での2年間を経て、幸運にも板鳥が勤める楽器店に採用され、調律師として試行錯誤しながら一歩ずつ前に進んでいく。そういう職業小説であり、青年の成長譚でもあります。 * お客さんが求めるのは440ヘルツじゃない。美しいラなんだよ。 調律はまず49番目のラの音を440ヘルツに合わせるところから始まり
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