少子化で受験人口が減る中で、大学教育の質低下が顕著になっている。文部科学省が新設大学などを対象にした調査では、英語の授業で中学程度の基本的な文法を教えている大学もあった。文科省と大学は高等教育の教育改革に真剣に対応してもらいたい。 文科省は、大学設置認可後に、授業内容や教員組織の整備など運営が適切か調べる「設置計画履行状況調査」を行っている。平成25年度の調査では、対象の大学・短大や大学院528校のうち、教員数が設置基準に満たないなどとして半数が改善を要求され、改善計画の提出を求められた大学も1割近くある。 中には受験生のほとんどが合格しており、英語の授業で中学で教えるbe動詞など基本的な英文法を教えている大学があった。「入学選抜機能が働いているとは考えられない」として、入試改善とともに入学後の補習などを整備するよう求められた。 いま、こうした教育の質低下の問題は、一部の大学だけの話ではな