さらに、そもそも中国において、自由で民主的な言論と政治批判を許すと一体どのようなことになるのかを考えてみなければならない。 共産党に「正しさ」を託しても信頼できない 少なくとも、共産党の厳しい言論統制や民主化要求への圧殺にもかかわらず、現実に少なくない中国人が言論の自由を通じた民主的な政策決定を欲していることは間違いないだろう。中国社会に横たわる諸問題の解決を共産党の「正しさ」に託していたはずが、何時まで経っても解決するどころか事態が一層悪化するのであれば、その「正しさ」に疑問を抱き批判を上げようとするのは当然のことである。既に昨年夏、その生々しい一端が高速鉄道事故を契機としてあらわになったのは記憶に新しい。 また、ネットの規制をかいくぐって現れる議論(恐らく在外の中国人によるものであろう)を見るにつけ、台湾問題を解決するためにも中国大陸におけるリベラル・デモクラシーの実現は喫緊の課題だと