この春から放送されている『ガールズバンドクライ』は川崎駅周辺を舞台にしているが、これほど作品とマッチした街はないのではないか。筆者は音響の良さが知られる映画館のチネチッタに長年通っていることもあり、川崎駅周辺もよく知っているが、アニメの映像は駅周辺を忠実に再現しており、さらに今作の魅力を引き出せる街として、川崎は最適な選択だ。今回は川崎の特性から『ガールズバンドクライ』が描こうとする感情について考えたい。 物語は熊本から高校を中退して川崎へと転居してきた井芹仁菜が、20歳のバンドマンである河原木桃香と出会うことでガールズバンドを結成し、数々のトラブル等も抱えながらもその感情を発散していく姿を描く。アニメーション制作を東映アニメーションが担当しており、イラストルックと称する3DCGアニメーションを制作、その映像技法でも話題を集めている。 近年はアニメを制作するのにあたり、モデルとなった場所を
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