牟子『理惑論』(7)序伝⑦ おとうとは ぎゃくぞくの ために がいせらる こつにくの つうふん かんじんより はっす 弟は逆賊の為に害せらる。骨肉痛憤肝心より発す。 「〔わたくしの〕弟は逆賊(笮融)によって殺害されしまった。血を分けた実の兄として、〔実の弟を殺されたという、〕このどうしようもないほどの悲しみ、どうしようもないほどの怒りが、心の底から次から次へとわいてくる。 りゅうといをして いかしめんとするに あたり 劉都尉(1)をして行かしめんとするに当り、 騎都尉劉彦を〔とにかく早く予章へ〕向かわせたいのだが、 【劉都尉】騎都尉劉彦のこと。 がいかいの ぎなん ぎょうにんの ふつうなるを おそる 外界の疑難、行人不通なるを恐る。 他の州郡から疑われ、軍隊が通過することを許可してもらえないかもしれない。 きみは ぶんぶ けんびにして もっぱら たいさい あり 君は文武兼備にして専ら対才有