先日、仕事を通じて、ユリちゃんという人と知り合いました。その日が初対面でろくに話もしていないにもかかわらず、会話の流れで、なんとなく二人だけでご飯を一緒に食べることになりました。すこし気まずいマンツーマンです。私以外の、以前から彼女のことを知っている人は、年上年下にかかわらず、みんな彼女のことを「ユリちゃん」と親しげに呼んでいました。しかし、彼女は四十代半ばで3DCADを扱う仕事のマネージャーです。私が「ユリちゃん」と呼ぶのはすこしおかしな感じもする上、不要な地雷を軽快に踏むことがないようにと考えて「なんとお呼びしたらいいでしょうか」と訊ねると、彼女はにこやかに笑いながら「ユリちゃんと呼びなさい、それと、敬語を使うな」と平熱のトーンで答えてくれました。聞こえてきたフランクな言葉とは裏腹な強烈な圧力を感じ、本気で無礼講にしたらやられるタイプだな……と考えながら「わかりました、ユリちゃん」と緊