阪神タイガースはわたしたちをなぜ惹きつけてやまないのか? 1990年代半ば、この謎に挑んだ文化人類学者がいました。イェール大学のウィリアム・ケリー名誉教授です。当時の研究をもとに『The Sportsworld of the Hanshin Tigers』を上梓したケリー教授が綴るタイガースの魅力とは。(全2回の2回目/#1へ戻る) ◆◆◆ 2つ目に阪神を理解するための重要なのは、阪神と「ソープオペラ」というエンタメジャンル(※)の類似性だった。ソープオペラの最盛期はテレビ放送が主流だった数十年も前になるから、若い読者にとっては縁遠い言葉だろう。 ソープオペラとは毎日放映されるドラマシリーズで、日常生活や人間関係を描く。一話30分のものが多く、午後の時間帯に放映される。「ソープ」は放送中に洗剤や消臭剤の広告が挟まれることが多かったことに由来し、間接的に番組のメインの視聴者層を示す:朝の家事
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