法務省は10日、法科大学院修了者を対象とした09年の「新司法試験」の合格者を発表した。4回目の今年は7392人が受験し、2043人が合格。下落傾向が続いている合格率は、前年の33.0%をさらに下回る過去最低の27.6%で、歯止めがかからなかった。 74校ある法科大学院側は定員削減を進めているが、法曹界には「そもそも大学院数が多すぎる」との声がくすぶっており、統廃合・再編の議論が再燃しそうだ。 新試験の合格者数は「10年ごろに3千人にする」という政府の計画に従い、段階的に増やされてきたが、初めて前年を下回った。同省が今年の目安とした2500〜2900人も大きく割り込んだ。「法曹の質の低下」が問題となる中、政権交代によって「3千人計画」が見直されるかどうかも注目される。 発表によると、法学部で学んだ経験がない人向けの「未修者コース」(3年制)の合格率は昨年を下回る18.9%で、初めて1割