先週末のことである。町の図書館へ行ったら、折よく リサイクルフェアをやっていた。そこに、ぬ、ぬあんと、 三一書房刊の福田善之作品集「真田風雲録」があった。ソッコー、ゲット。 福田善之。 僕にとっては、特別な劇作家である。 生まれて初めて新劇の舞台を観たのは、 高校1年だったかな、学校の文化行事で 演劇鑑賞会が催されたのだ。その演目が 福田善之作「袴垂れはどこだ」だった。 テーマもストーリーもほとんど覚えてない のだが。迫力満点、黒澤映画のような劇しい 作品だったことは、確かな劇体験として今も 胸にあり、以来、作者の名も刻まれている。尤も その後、舞台では一作品も観てませんけどね。 あちゃ。 その福田戯曲の中で、最も有名なのが「真田風雲録」である。 作者自ら脚色したシナリオを仁侠映画の名匠加藤泰が映画化した。 これがまた、無類の面白さ。僕の青春期、学園祭の定番上映作品だった。 福田善之本人は