米アリゾナ州サンシティで行われた葬儀で、故人の友人たちが風船を手渡す。地域社会と積極的に関わることは、長寿の秘訣の一つであることを示す研究が増えている。(PHOTOGRAPH BY KENDRICK BRINSON) 友人や家族との強いつながりを維持している人が長生きする傾向にあることは、以前から知られていた。そこで、米ブリガムヤング大学の研究チームが、1900年以降に行われた148の研究を分析したところ、社会的つながりが強い人はそうでない人に比べて、追跡期間終了時に生存していた確率が50%高かったことが明らかになった。 分析によると、充実した社会生活を送ることは、長生きという点では禁煙と同等の効果があり、さらには運動や肥満の解消よりも重要な役割を担っている可能性があるという。総計30万8849人の被験者を平均7.5年間追跡したこの研究は、2010年7月に医学誌「PLOS Medicine