人事制度面での大改革と言われる「成果主義」。 10年後には日本でも常識になっているかもしれない。 だが、この米国発のシステムが企業内に混乱をもたらすことはないのか。 成果主義で成功する企業と失敗する企業はどこが違うのだろうか? 「年功序列」型の賃金制度への批判を追い風にして、日本の企業へ一気に広がった「成果主義」。ところが、その導入からしばらくして「これはどこか変だぞ」という違和感が多くの職場に漂い始めます。そして、それまで誰もが称賛していた新しいシステムを初めて真正面から批判した本――2004年1月刊の『虚妄の成果主義』(日経BP社)がベストセラーとなるに至って、「成果主義」のイメージは逆転しました。今、日本の企業は「成果主義」に振り回されたあげく、その見直しを余儀なくされている状況です。これから「成果主義」はどうなるのか。企業はどうしたらいいのか? 同書の著者で東京大学教授の高橋