生活保護受給者に居住スペースを提供する無料低額宿泊所などの問題に取り組んでいる「無届・無料低額宿泊所問題弁護団」(団長・宇都宮健児弁護士)は21日、生活保護費の大半を不当に天引きしていたとして、千葉市で施設を運営する2業者を、業務上横領などの疑いで28日に千葉県警に告訴・告発すると発表した。 告訴・告発状によると、東京都内で野宿生活をしていた水谷正勝さん(61)は06年11月ごろ、無料低額宿泊所を営む千葉市の業者に声をかけられて入居した。業者は明確な説明をしないまま、生活保護の申請書や銀行口座の申込書を偽造し、月額約12万円の保護費から約9万円を別の口座に移して天引き。2年余りで計約216万円を横領したという。水谷さんは毎月、残り約3万円だけを現金で渡されていた。 また、別の無届けの業者のあっせんで千葉市のアパートに住んでいた田川渥さん(64)は業者が銀行カードを管理。08年7月〜09