米航空宇宙局(NASA)は1月14日、2019年からの2024年までの国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給を任せる企業を選出した。そのうちの1社であるシエラ・ネヴァダは、「ドリーム・チェイサー」と名付けられた、小さなスペース・シャトルのような有翼の宇宙往還機を開発している。 ドリーム・チェイサーは半世紀近くもの長きにわたり、ソヴィエトと米国という2つの大国の中で歴史に翻弄され、轗軻数奇なる運命を歩んできた。 前編ではドリーム・チェイサーの源流となるソヴィエトの宇宙船について、またその後、米国でその成果が生き続けた歴史について紹介した。今回はその子孫であるドリーム・チェイサーが、その名のごとく宇宙飛行という夢に追いつくまでの経緯を見ていきたい。 夢のつづき 国際宇宙ステーションからの緊急脱出艇として開発が始まるも、開発費の高さが原因で中止となったHL-20は、意外な形で生き延びることに