東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、林野庁は来月にも、福島県内のスギ花粉に放射性物質がどれだけ含まれているかを調査することを決めた。 これまで放射線量が高い地域で生育した植物の花粉データは、国内外を通してほとんどない。線量が高ければ、環境省が年末に発表する花粉飛散の予測に盛り込まれる。 福島県の警戒区域内に育つスギの雄花を採取し、放射性セシウムの線量を調べる。林野庁は「初の調査なので、どのぐらい含まれるかは正直、わからない。きっちり計測し、客観的な数字を示したい」としている。 林野庁と福島県によると、同県内のスギ林は国有林と民有林を合わせて約18万4500ヘクタールで、同県の森林面積の約2割を占める。ただ、同庁によると、調査対象となるスギ林がどれぐらいの広さになるかは、まだ決まっていないという。 東京都福祉保健局によると、スギ花粉は200キロ以上飛ぶことがある。花粉に詳しい東