明治時代初期に作られたとみられる地球儀(直径33センチ)が、京都市内で見つかった。 地名などすべてが手書きで、古地図を多数所蔵する神戸市立博物館などが調査したところ、大海に浮かぶ小島の名称や人口も細かく記され、これまで国内で確認された手書きの地球儀約30点(17~19世紀)より精細だった。同博物館は「これほど詳しく書かれたものは確認されておらず、貴重だ」と驚いている。 京都市内で6月にあった道具市で、同市中京区の主婦が購入した。日本は「大日本」とあり、陸地部に奥羽、中国、四国、九州と墨書し、各地の地名も詳しく記載。南大西洋に浮かぶセントヘレナ島は「聖ヘレナ島 英ニ属ス 人口五千人」とし、1869年開通のスエズ運河も描いている。 同博物館などによると、球状の張り子に顔料を塗り、さらにその上から彩色し、文字を書き込んだという。地形や表記などは、江戸時代末の61年、幕臣・勝海舟の弟子で鉄道敷設な