2019年6月4日、ミシュランがGMと共同開発のエアレスタイヤ「アプティス・プロトタイプ」を発表し、注目が集まっています。 乗用車用タイヤといえば、これまで空気入りのタイヤが普通で、ランフラットタイヤも、あくまで「パンクをした後も一定距離を走れる」というコンセプト。パンクそのものをゼロにできるタイヤではありません。 パンクと無縁なタイヤの実現は長年の悲願であり、その意味でエアレスタイヤは“夢のタイヤ”なのです。 ミシュラン以外のタイヤメーカーも、この「空気なしタイヤ」の開発に取り組んでいますが、本当に近い将来実用化できるのでしょうか? 課題と本気度を、タイヤに造詣が深い自動車評論家の斎藤聡氏に聞きました。 エアレスタイヤは、従来のタイヤのように空気を充填しないで走れる文字通り“エアレス”なタイヤです。 構造は見てのとおり、ホール部と路面に接触するトレッド面を、スポークのようなゴム製(樹脂製