東京都武蔵村山市の南東の端に近い辺り、湖南衛生組合の敷地内に菖蒲園が設けられている。それほど規模の大きな菖蒲園ではないが、端正に整えられた園内に咲き誇る花菖蒲はたいへんに美しい。花菖蒲が盛りを迎えた六月半ば、湖南衛生組合菖蒲園を訪ねた。 武蔵村山市の南東の端に近い辺り、湖南衛生組合という施設がある。武蔵村山市、東大和市、小平市、小金井市、武蔵野市の五市で構成される屎尿処理施設で、1961年(昭和36年)に建設されたものだ。建設からすでに半世紀ほどを過ぎ、住環境も変わって下水道が普及した今、処理はほとんど行われていないという。この湖南衛生組合の敷地の北東側の角に菖蒲園が設けられており、六月になると花菖蒲が咲き誇って多くの人たちが観賞に訪れる。 この菖蒲園(本来なら“湖南衛生組合菖蒲園”と呼ぶべきかもしれないが、“湖南菖蒲園”と通称することも多いようだ)、規模は決して大きくはない。面積は1ha