最初に結論を書いてしまうと、言語に「乱れ」なんて存在しない、少なくとも非難されるようなものではない、というのが私のスタンスです。 多分、同じ研究をしていた人は大体そうなんじゃないかと思います。私の研究室で「日本語の乱れだ!けしからん!」という考え方の人を観測したことは一度もなく、「なんか新しい口語用法だ!レポートのネタになる、逃がすな!!」って人ばっかりでした。 この記事の目次は下記の通りになります。 1.書いている人の立ち位置 2.国語学ってなんですか 3.で、「日本語の乱れ」ってなんでしょうね 4.「正しい日本語」とかいうものを商売のタネにする人達があんまり好きじゃない 順番にいきます。 1.書いている人の立ち位置 私は文学部出身でして、日本語日本文学、その中でも国文学ではなく国語学というものをやってました。古い日本語から新しい日本語まで、「言語としての日本語」について研究する学問です