ブックマーク / shinka3.exblog.jp (15)

  • 筆頭著者の記者会見と連名著者の責任 | 5号館を出て

    日、筆頭著者の記者会見がありました。ねつ造などが指摘されているNatureの論文2ともの筆頭著者です。 いつものようにすごい論文や興味深い論文の紹介記事ではないので気が重いのですが、すんなりと世の中に受け入れられていたら歴史的論文となる可能性もあった2編です。 Articleと呼ばれる長い論文の著者は8名、Letterと呼ばれる短い論文の著者は11名で、いずれも筆頭著者は同じです。筆頭著者の次に重要な責任著者とも言われる最後にクレジットされるLast authorはそれぞれ異なります。 この2編ともの論文に疑義が生じていますので、両者の筆頭著者の責任は非常に大きいということは誰でもが思っていることです。この論文が発表された時に国内でのプレスリリースの舞台になったのが理研CDB(発生再生科学総合研究センター)でプレスリリースでは理研の成果として発表されていましたので、その結果生じた責任問

    筆頭著者の記者会見と連名著者の責任 | 5号館を出て
    kapibara
    kapibara 2014/04/09
    「どんなに堂々とまた時にはしおらしく発表し、見ている人の好感度が上がったとしても、科学の世界では許されないことをやったのでこれは「退場」」
  • ついにミステリー・クレイフィッシュの種が同定された | 5号館を出て

    ではミステリー・クレイフィッシュと呼ばれて、今や時折ホームセンターですら売られていることがある、Marmorkrebs (marbled crayfish:大理石模様のザリガニ)は、ザリガニ類では種の同定に決定的に重要なオスの交尾器がわからないため発見から10年近くもたちながら、未だに種名が決まっていませんでした。 うちの研究室でも5年ほど前にいただいた3匹のメスから、どんどん増えて経代されて今日に至っています。半分冗談で、我々が種として記載して種名を決めようかなどと話していたこともあるのですが、この度ついに種名を決めた論文が出版されました。 Contributions to Zoology, 79 (3) – 2010 The enigmatic Marmorkrebs (marbled crayfish) is the parthenogenetic form of Procamb

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    kapibara
    kapibara 2010/10/13
    「札幌で発見されているということは、日本中に拡がっていることは想像に難くありません」うわぁ…/ザリガニの進化研究についてはwktk!
  • 大学生・大学院生が使うべきオフィシャル・メール | 5号館を出て

    大学のネットワークは、インターネットの黎明期から整っていたところが多かったと思いますが、たとえネットワークはつながっても、メールやウェブのサービス整備は遅れ、仕方がないので研究室単位や、教室単位でボランティア・ベースでサーバーを立ち上げ、自前のメールやホームページを立ち上げたところも多かったものです。 我々の生物学教室でも、学科単位でサーバーを立ち上げ、メールとホームページ空間を提供するというサービスを立ち上げました。ハードはなんとか共通の予算で買ってもらうことができても、システムや各種ソフトのインストールはすべてボランティアがやっているところがほとんどだったと思います。その結果、そのボランティアの能力と情熱の注ぎ方の差が、雨後のタケノコのごとく全国の大学に立ち上がったサーバーの、機能や安定感の差となっていたこともまた事実です。 我が生物学科では、大学院生の協力を得ながらも教員としては私が

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    kapibara
    kapibara 2010/04/01
    その節はたいへんお世話になりました
  • がんにならないハダカデバネズミの秘密の遺伝子 | 5号館を出て

    思わせぶりなタイトルを書きましたが、解説記事のタイトルもそうなっているので、ご容赦を。 Secrets of a cancer-free rodent がんの恐怖から解き放されたネズミの秘密 もう一つはこちらです。 Scientists Discover Gene That 'Cancer-proofs' Naked Mole Rat's Cells 科学者がハダカデバネズミでがんを防止する遺伝子を発見 ハダカデバネズミって、日でもかなり有名になったので、ご存じの方も多いと思いますが、砂漠の地下に住む社会性(生殖しない個体がいるので「真社会性」と言うのだそうです)ネズミです。こちらにRochester大学提供の写真があります。(Credit: Image courtesy of University of Rochester via Science Daily) 原著はオープンアクセスで

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    kapibara 2009/10/28
    p27とかp16とか。なつかしい話題ー
  • タミフルがカモの泳ぐ京都の川で検出された 【追記 Nature blogでも取り上げ】 | 5号館を出て

    にとってとても重大なニュースだと思うのですが、なぜか海外から聞こえてきました。 Excreted Tamiflu found in rivers ヒトが排泄したタミフルが川で検出されたIf birds hosting flu virus are exposed to the waterborne pollutant, they might develop drug-resistant strains, chemists worry もしも、その川にいるトリがインフルエンザウイルスに感染していて、このタミフルにさらされたら、タミフル耐性のインフルエンザになる可能性があると、化学者が警告 Credit: PhotoXpress 科学と市民のための協会(Society for Science & the Public)が出している ScienceNews のサイトに出ています。 しかも、その

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    kapibara 2009/10/02
    耐性ウイルスができて今度はそれが人に感染する形になる前に別の薬が出来ることを祈る
  • テレビという媒体は新聞に似ていると感じました | 5号館を出て

    昨日、ゴールデンアワーの全国放送に出演させていただいたため、たくさんの方々から反響をいただきました。「教養」バラエティとは言え、楽しんでいただくことを第一に作っている番組ですので、その程度にゆるく見ていただき、おおむね楽しめたという寛大な感想をいただいて、正直ほっとしております。(自分では見るたびに、いろいろとアラが見えて汗が出ます。) もちろん、「お笑い」番組とは言え、科学知識を提供するという姿勢もあるわけですから、そういう意味では正しい情報をきちんと送れたかどうかということがかなり気になってはおります。番組は、どう見ても私が授業を行っているように作られていますから、見ている方は、私がしゃべっている部分に関しては、私が責任を持っていると思うのが当然ですね。 今回の番組の私が出た部分に関しては、45分ほどの時間をかけて録画されたものを、その3分の1くらいに編集しているのですが、正直に言って

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    kapibara
    kapibara 2009/05/22
    みそこねた><
  • デンマークではダウン症児の出生が減った | 5号館を出て

    先日、イギリスでは出生前診断をしてダウン症が発見されても、そのまま生もうとする母親・家族が増えているようで喜ばしいと書きました。 ダウン症を克服したイギリス社会 ところが、デンマークでは2004年から導入された全国レベルでの妊娠第一期診断の結果、診断が導入される2000年から2004年までは毎年55人から65人産まれていたダウン症の新生児が、2005年には31人、2006年には32人と半減したことがわかりました。 国が進めた全国レベルの診断は2段階のもので、1段階目は胎児の超音波検査と母親の血液検査で、その段階でダウン症のリスクが高いとされた人には、第2段階目の胎児の絨毛診断か羊水診断を勧められます。全国レベルでの診断が行われる前にも、35歳以上であるなどのハイリスクグループと判断された妊婦は絨毛診断か羊水診断をすることが(おそらく無料で)できたそうですが、2000年にそれを受けた人は対象

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    kapibara 2008/12/01
    うううーん。このスペースで何かを述べるのは(今のわたしにとってはとても)難しい。でも考えることはやめずにいたい。
  • クローズアップ現代: 教育に穴が空く ~“非正規”教員 依存のひずみ~ | 5号館を出て

    先ほど放送していた、NHKのクローズアップ現代は、日の公教育がすでに崩壊してしまったことを示していました。 11月6日(木)放送 教育に穴が空く ~“非正規”教員 依存のひずみ~ 昔から、小中高校の非常勤講師をする方々の多くは、チャンスがあれば正規教員になりたいと思っているので、信じられないほどの待遇の悪さにも耐えて、お小遣い程度にしかならない非常勤講師を続けながら、教員試験に挑んできたのだと思います。 ところが、「財政難に苦しむ多くの自治体では、ここ数年、教育予算を抑えるため、正規の教員数を削減し続けてきた」ということです。ということは、たとえ非常勤講師を続けていても正規の教員として採用される可能性はどんどん低くなってくるわけで、これではやっておられないと非常勤講師を辞めてしまう人も増えているのではないでしょうか。 実際、番組にでてきた非常勤の方々の生活ぶりを見ていると、見ている方がつ

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    kapibara 2008/11/07
    "就職希望者がいなくなるということは、その業種はすでに崩壊している"
  • ポスター発表のための10の簡単なルール | 5号館を出て

    今日は日の中央部は雨が降っていたりしたようですが、出発地の九州と到着地の北海道は良い天気でした。 2時過ぎに札幌着いたのですが、いままで北海道大学の正門の写真を撮ったことがなかったことに気がついたので、意味もなく撮してみました。 福岡も酷暑という感じではありませんでしたが、さすがに札幌の初夏はさわやかです。 研究室に着いて新着論文をチェックしていたら、PLoS COMPUTATIONAL BIOLOGY に、「良いポスター発表をするための10の簡単なルール」という論説が載っていました。すでに、ポスター発表を終わった人には「何をいまさら」と思われてしまうかもしれませんが、学会を思い出しながら読んでみました。 今回の学会でも素晴らしいポスターもたくさんありましたが、明らかに読んで欲しくないオーラを出しているポスター、パワーポイントやワードのページを並べただけのポスターなどもたくさんあり、やは

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    kapibara 2007/06/02
    「ポスター発表はチャンスの宝庫」ってな本のエッセンスと一緒。やっぱり場数を踏みたい
  • 女性研究者に贈る週末DVD劇場:プルーフ・オブ・マイ・ライフ | 5号館を出て

    最近、週末や休日でもゆっくりとDVDで映画を見る時間がとれなかったりすることが多かったのですが、たまには無理してでも映画を見ようということで昨日のうちに1借りてあったものを見ました。映画は「プルーフ・オブ・マイ・ライフ(原題: Proof 証明)」です。 大学が舞台になる映画は、たとえ外国映画でもなんとなく共感の持てるシーンが多いものです。しかし、この映画はいちおうシカゴ大学が舞台になっているのですが、それほど大学のシーンは多くなく、ほとんどの場面が数学者の家の中で進行します。情報によると、もともとは舞台劇だったということで納得しました。舞台と同じように基的に会話だけで進行する、心理映画です。 引退しかけている天才数学者(アンソニー・ホプキンス)がボケ始めながらも「研究」を続けようとしているのですが、明らかに介護を要求するレベルにまで陥ってきます。もちろんもいません。すでに家を飛び出

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    kapibara 2007/03/26
    見ます。
  • 論文ねつ造をなくする決定打 | 5号館を出て

    先日28日に、大阪府立大学で論文ねつ造事件が発覚した時に書いたエントリーで、最後に「研究や教育に競争を持ち込むということが、こういう結果を招くであろうことは、わかっていた」と書きました。わかっていただけた方もたくさんいらっしゃったと思うのですが、説明もなしではわかっていただけなかった方も多かったのではないかと反省しております。 それでこの数日、なんとなく消化不良のまま、どうやったらうまく説明ができるだろうかと考えていて、少なくとも最近になって目立つようになってきた論文ねつ造に関しては、かなり簡単に激減させることができる方法を思いつきました。 まず最初に、なぜ科学者が論文をねつ造するのかということを考えます。理由は比較的簡単で、論文をねつ造することが人の直近の利益につながる(あるいは、つながると信じられている)からだと思います。 私が研究を始めた30年くらい前ならば、どんなにすごい研究をし

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    kapibara 2007/03/12
    若い研究者は人を見て判断せよ/論文は誰が書いたか分からない/つうこんのいちげき!
  • 博士派遣社員 | 5号館を出て

    ここ数日、二つの論文を前に考え込んでいました。 2006.11.25 「博士と派遣とベンチャーと」 ドクター問題その後(3): 日の研究者養成システムは既に崩壊している 前者は、言わずとしれた博士の生き方のトリムさんが書かれたもので、「博士課程修了者に対して派遣社員になることを大学・研究機関が勧め」始めた現状を、悲観し憤っているものです。 確かに私のまわりでも、派遣業者が学卒者や修士だけではなく、博士にも声をかているのことは、それほど珍しいことでもなく見聞きするようになってきました。トリムさんは、博士人が派遣を選ぶというならともかく、大学がやるようになったらもうそれは「自らの教育というものが、お金をかけたにもかかわらずその程度の価値しか与えられなかったと認めるようなものではないのか」と非難しています。 もしも、博士号取得者の扱いに対して、派遣に渡すという選択肢しか示せないのであれば、彼

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    kapibara 2006/12/19
    コメント欄にいろんな立場のひとが。
  • 科学史を勉強しよう | 5号館を出て

    研究室のメンバーを中心に(主に)最新の科学論文を読んで紹介し議論する「論文ゼミ」ということをずっとやってきています。研究室のメンバー以外にS医大のがん研究所のTさんが参加されているのですが、基的にはうちのラボの内部で行われるゼミです。 そういうわけですので、ラボのメンバーには必修でしたが、今までは特に正式な講義科目とはなっていませんでしたが、今年から理学研究院の大学院生向けの「進化発生学ゼミ」として単位認定科目として公開されています。正式な科目としてシラバスや時間割に載っていますので、講義として聞かせてくれるのなら履修したいという希望もあるのですが、自分で論文を探してきて読んで紹介するというゼミの方式を説明すると、ほとんどの人は辞退されてしまいます。 ところが、その事情を説明しても、ぜひ参加させて欲しいという奇特な学生さんが現れました。といっても、実はすでに知り合いだった方で、CoSTE

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    kapibara 2006/12/19
    歴史を学ぶことで科学者の倫理観を養成
  • これは殺人事件ではないのだろうか | 5号館を出て

    昨日の読売新聞で、大阪大学の「論文ねつ造・取り下げ・助手自殺事件」について、調査結果が出たと報道されていました。記事によると、大阪大生命機能研究科の研究公正委員会は、論文責任者の男性教授が単独で論文のデータを捏造(ねつぞう)、改ざんした上、共著者4人に無断で投稿していたと断定した、とのことです。 委員会の調査では、論文のデータの捏造、改ざんは教授が単独で行い、共著者の関与はなかった。また、教授は共著者から、来必要な原稿の確認や投稿の同意を取らず、無断で論文に名前を加えていた。不正行為があった論文は、酵母の染色体DNAの複製に関するもので、教授と助手、過去に研究室に在籍した3人の計5人の連名。7月12日に生化学の専門誌「ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー」電子版に発表されたが、教授名で8月2日に取り下げられた。 今日になって続報があり、「杉野明雄教授らが米国の専門誌に発表した2

    これは殺人事件ではないのだろうか | 5号館を出て
    kapibara
    kapibara 2006/09/27
    阪大の論文ねつ造事件で自殺した助手の方について。
  • 政治に翻弄される科学者 (横田めぐみさん遺骨事件) | 5号館を出て

    北朝鮮に拉致されたまま行方不明になっている横田めぐみさんの「遺骨」をめぐって、日北朝鮮だけではなく、自然科学の世界では権威以上のものを持つ科学雑誌Natureと日政府が交戦状態になっています。 日北朝鮮は当事者同士ですが、言うなれば第3者としてその間に登場したNatureと日政府の間に見解の相違が生じたとすると、日にとってははなはだ立場が悪くなったと言わざるを得ません。 そもそもの発端は、昨年遅くに北朝鮮から渡された横田めぐみさんの「遺骨」のDNA鑑定結果です。私も昨年の12月9日のエントリーで書いていますが、DNA鑑定をやったのは日だけ、しかも科学警察研究所ではDNAを抽出できずに判定不能という結果を出しているんにもかかわらず、日政府は帝京大学の判定結果を採用して、「遺骨は横田めぐみさんのものではない」という判断を公式見解としているようです。当然にも北朝鮮は反論し、結果

    政治に翻弄される科学者 (横田めぐみさん遺骨事件) | 5号館を出て
    kapibara
    kapibara 2006/07/02
    nestedPCRで出した結果、しかも再実験不能という時点で妖しかったのにこんなことになっていたなんて!
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