人類と流暢に会話を交わすロボット、自由に空を行き交う自動車、エレベーターで手軽に宇宙旅行へ──。いまだ実現されていないそれらの技術は、我々を魅了して止まない。 一方で、科学技術の発展は、人類そのものの存在も脅かしかねない。ロボットや人工知能が自分の仕事を奪うのではないかと心配をする人もいるだろう。2045年には、人工知能が人類の知能を凌駕するシンギュラリティに到達すると考える研究者もいる。SF作品には、人類が創造した高度な知性を持つ技術が、人類に対して牙を剥くという設定がしばしば登場する。 2023年時点で、SF作品に登場する技術はどの程度実現しているのか、人工知能と人類の闘いが始まる可能性はあるのか――。『あのSFはどこまで実現できるのか テクノロジー名作劇場』(集英社インターナショナル)を上梓した、米持幸寿氏(Pandrbox代表)に話を聞いた。(聞き手:関瑶子、ライター・ビデオクリエ