武富健治『鈴木先生』 ※ネタバレがあります ※『鈴木先生』3巻の「解説」を書きました 「その苗字が示す通り、鈴木先生はごく普通の人であり、ごく普通の人が、まるで『神』かその使徒であるような聖人君子として理想の教師像に本気で向き合ったとき、どのような苦悩になるのか、この作品は見事に描き出している」(宮本大人/毎日新聞夕刊06年10月31日付「マンガの居場所」)。 1巻が出て読んだとき、すでにネットでは話題になっていた。 面白い作品だとは思ったが、ネット評が「絶賛」にちかいものばかりだったのには違和感が残った。漫棚通信ブログ版が1巻について「この作品、フツーに、まじめに、リアルを描いてるだけに見えます」と淡々とした評価を書いたのに、親近感を覚えた。 http://mandanatsusin.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/index.html まず、ぼくが1巻のさ