松本人志が9年ぶりにコント番組をするということで、今更ながら映画『しんぼる』の感想を中心に表題“松本人志の媚び”について少々。 実を言うと、私、あの酷評されまくった松本人志第一回監督作『大日本人』がすごく好きなのですよ。 松本信者とはいかないまでも、幼少期に『ごっつええ感じ』を始めとする“松本人志的な笑い”にまみれて育った身としては、『大日本人』はまさに“松本人志的”であり、「これが松本人志のやりたかった映像であり、笑いなんだ」と素直に感動した。 デビュー当時、ダウンタウンの笑いが理解できない客に対して「これが面白いんだ!」と“教育”を施したという話は有名だが、この『大日本人』に関しても松本人志の「これが面白いんだ!」という自信が見て取れた。 ところが『しんぼる』はというと、「こういうのが面白いんでしょ?」という媚びが全編に亘って支配していた。一言で言ってしまえばベタなのだ。 確かにベタな