『言葉の誕生を科学する』(小川洋子・岡ノ谷一夫共著/河出書房新社)より。 (「言葉の誕生」というテーマについての、作家の小川洋子さんと動物学者の岡ノ谷一夫さんの対談をまとめた本より) 【小川洋子:先日、テレビで統合失調症の人のリハビリについてやっていたのですが、言葉の問題の面からたいへん意味深いものを感じました。患者さんが、いつも「死にたい」と言って苦しんでいるので、専門家が、「死にたいという気持ちをもっと詳しく言ってください」とアドバイスする。するとその人はすごく悩んで一生懸命考えて、「うーん、じゃあさびしい」とか、「人とつながりたい」とか、少しずつ語数を増やしていくんです。それがリハビリになっていくんですね。ある程度回復した段階で過去の自分を振り返ると、「死にたい」と言っていたときの自分は他人に対して「魔球」を投げていた、と言うようになるんです。もっと緩やかな直球を投げればいいのに、わ
フジテレビ抗議デモ 数千人規模の人が集まり無事成功に終わる 左翼と右翼の分水嶺 最近だと、年越し派遣村の頃に似たようなデモの萌芽がありました。「あれはサヨクでこっちはウヨクで真逆じゃん」と思われるかもしれません。でも、この二つのデモは同じものだと思います。根底にあるのは貧困や格差、社会への不満、怒り、不安。その時、自分たちの苦しみの原因が「強欲な大企業と資本家どもだ」と思えばサヨクに、「不埒な外国どもが神聖なる日本を侵している」と思えばウヨクになります。手のひらと手の甲のように、真逆を向いて見えても実態は一つの「手」。「自分たちは誰かのせいで苦しめられている」という被害者意識です。 悪役は強大でなければ務まりません。ラオウはラオウだからこそ最高の悪役でした。派遣村の時は、その直前に「経常益、史上最高を更新」だの「バブル期を越える好決算を発表」だのを連発していたため、一瞬、大企業に悪役が務ま
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