昨年末に刊行された水道橋博士の単行本「藝人春秋」(文藝春秋刊)が圧倒的に面白いんです。 タイトルは「流れ星のやうな人生」より。博士とビートたけしさんとのエピソードを読む度、このフレーズが頭に浮かんできます。 今までの水道橋博士の本も基本的には「男」に焦点を当ててきたのですが、本作は徹底的に様々な「男」にフォーカスを当てている。 博士自身も芸人というポジションに身を置きながら、身の回りに現れるあらゆるジャンルの「ズレている男」に畏敬の念や好奇心を持って接して 文字通り血と汗が通うコミュニケーションの中から、博士が「これは!」と思ったフレーズや瞬間をルポライターとして文章に綴っている。 この本に出てくる男たちの生き様からは哀愁が漂ってくる。 それぞれの世界で成功して名声を得たり、お金を得たりしているんだけれど、それでもやっぱり飽き足らずに何かを求めて追いかけ回す。 成功している時期の間の豪快伝