『上海バンスキング』(シャンハイバンスキング)は、斎藤憐の戯曲。中華民国期(昭和初期)の上海を舞台に、時代に翻弄された人々を描いた音楽劇で、オンシアター自由劇場により1979年に初演された。第24回岸田國士戯曲賞受賞作。これまでに複数回、舞台化や映画化がされている。 バンスキングの"バンス"は英語のadvance borrowing(前借り)を省略した日本語[1][2]。主人公のクラリネット奏者は、昭和13年から昭和16年まで上海共同租界虹口区の北四川路(現・四川北路)横浜橋のたもとにあったダンスホール「ブルーバード」でバンマスをつとめたアルトサックス・クラリネット奏者である大川幸一をモデルにしている[3]。 なお、この話の舞台になったクラブ「セントルイス」の基になったのも「ブルーバード」である。 雑誌『新劇』1980年3月号に発表された。初演は1979年にオンシアター自由劇場によって上演