A夫さん(61)は、大卒で入社した工業用機械メーカーを勤め上げて今年3月末に定年を迎え、4月以降は1年契約の嘱託社員として働いていました。しかし、配属された部署の仕事が合わず、9月末で退職することにしました。「転職先を探しますが、退職後に失業保険はもらえるのか、年金はどうすべきかわかりません」と筆者は相談を受けました。 仕事が合わず退職 A夫さんは、定年前は長年、工業用機械のメンテナンス業務を担当していましたが、定年後は部署が変わり、製品などの出庫・荷受けの担当になりました。メンテナンス業務とは異なり、体を使う仕事が大半で、夏場の作業場は暑さとの戦いでした。 事務所で事務作業をすることもありましたが、慣れないため時間がかかりました。仕事を覚えるために最後まで終わらそうと作業をしていると、年下の上司から「就業時間内にできるところまでで大丈夫です。嘱託社員には残業をさせないルールです」とたびた