出版した著書を示す石川良子・松山大教授。「誰もがままならなさに囲まれてもがく、同じ人間」という思いがある=松山市文京町で2021年12月16日、松倉展人撮影 ひきこもりの支援は「生」を支えること。その根本には「聴くこと」が深く結びついている--。松山大の石川良子(りょうこ)教授(社会学・ライフストーリー研究)はこうした視点から「『ひきこもり』から考える <聴く>から始める支援論」(ちくま新書)を出版した。支援する側の「モノサシ」を押しつけることなく、聴くことから当事者の「動けなさ」や「語れなさ」に分け入ることの大切さを示している。 石川さんは東京都立大の大学院生だった2000年からひきこもりの調査研究を続けている。その経験を基に、「こうすれば支援はうまくいく」という「支援マニュアル」ではなく、「支援論」としてこの本を書いた。当事者に「寄り添う」という言葉は使わず、「傍らに居続けた者」として
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