長宗我部家17代当主は「うちは先祖である盛親が六条河原で打ち首になったこともあり、私は刀を見ると寒気がします。そのときの恐怖がDNAに染み付いているのですかね」と語る (※写真はイメージ)この記事の写真をすべて見る 長宗我部盛親は土佐を統一した元親の四男、あるいは戸次(へつぎ)川の戦いで死んだ信親の弟である。 司馬遼太郎は盛親を主人公にした『戦雲の夢』で、「歴史のうねりにのみ込まれた不運な武将」「自分の生涯の意味を考え、悩み苦しむ青年」として描いた。 『戦雲の夢』は初期の司馬作品ゆえか、ダイナミックな歴史ドラマ的興趣よりも、「哲学する青年武将の不運な人生を考察する小説」といった趣がある。 司馬は大坂夏の陣へ向かう直前の盛親に、次のように言わせている。 「人間の一生が仕合せであったかどうかは、息をひきとるとき、自分の一生が納得できるかどうかできまることだ」 昨年のNHK大河ドラマ「真田丸」で