男は黙って中味で勝負、なんていうのは建前だ。ネットでは「イケメン無罪」だの「ただしイケメンに限る」だの、男もルックスがよいと何でもうまくいくと言われている。とはいえ、ルックスで劣る者を平気で蔑む言動は現実世界では避けられている。ところが、それを隠さない世代に属するのが団塊ジュニアやポスト団塊ジュニア世代だろう。理不尽な仕打ちに鬱屈させられることが多かった彼らを「しくじり世代」と名付けたのは、『ルポ 京アニを燃やした男』著者の日野百草氏。今回は、みずからを「KKO(キモくて金のないおっさん)」だと称する41歳元保育士男性についてレポートする。 * * * 「僕は子どもが大好きなんです」 北関東の巨大ショッピングモール、内藤豊さん(41歳・仮名)はキッズコーナーで遊ぶ子どもたちを眺めながら、にこやかにつぶやいた。 「変な意味じゃないんですけど、誤解されますよね」 今日は2月14日のバレンタイン