伊万里市の塚部芳和市長が、市内に博物館を新設する方向で検討を進めている。塚部市長は、応援したい自治体などに寄付をすると税金が軽減される「ふるさと納税」が好調に推移していることから、寄付金を財源とする基金を新設することで、「財源の問題はクリアできる」と判断した。市長は既存施設の改修による設置案を念頭に置いており、今後、市民の機運の盛り上がりなどを踏まえて最終決定する。 博物館を巡っては、約20年前から市民団体などが整備を要望しており、塚部市長は昨年、博物館のあり方を研究するプロジェクトチーム(PT)を設置。PTの報告書では「厳しい財政状況を考えると早急に整備できる状況下にない」とする一方、市松島町の市歴史民俗資料館か、市伊万里町の百貨店「伊万里玉屋」の遊休スペースの活用などの案を示した。 しかし、伊万里玉屋は今月、来年1月末までで営業を終えることを決めたため、同資料館の活用が有力となっている