【読売新聞】 松江市の田和山遺跡で出土し、2020年に「日本最古の文字の可能性がある」と発表されていた弥生時代中期(紀元前後)の 硯 ( すずり ) とされる石製品の付着物について、奈良県立橿原考古学研究所の所員が「油性ペンの汚れだ
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【読売新聞】 松江市の田和山遺跡で出土し、2020年に「日本最古の文字の可能性がある」と発表されていた弥生時代中期(紀元前後)の 硯 ( すずり ) とされる石製品の付着物について、奈良県立橿原考古学研究所の所員が「油性ペンの汚れだ
◇京都市美術館 収集方針を初策定 来年度中に耐震改修工事を終え、「京都市京セラ美術館」として再オープンする京都市美術館(左京区)が、昭和初期の開館以来、初めて収集方針を策定した。コレクションを体系化することで作品群の価値を底上げし、国内外から多くの美術ファンを呼び込む狙いだ。(今岡竜弥) 「文展(文部省美術展覧会)、帝展(帝国美術院展覧会)などに出品され、当時評価の高かった作品を紹介してください」。市美術館の山田諭・学芸課長(59)ら学芸員は11月から、そう言って市内の美術商を訪ね歩いている。 美術史家の島田康寛会長らでつくる協議会が3月から半年かけて収集方針を検討。「近代以降の京都の美術を展望する総合的なコレクション」を目指す内容で、そのために江戸期の美術まで遡るとともに、関連する国内外の作家を対象とする。探しているのは、方針を具現化するため、館で所蔵する著名作家たちの系譜を浮かび上がら
石川県野々市(ののいち)市教委は、市内の国史跡「御経塚(おきょうづか)遺跡」から出土した土器の文様2種類を、誰でも利用できるオープンデータとしてホームページ(HP)で公開している。 遺跡の知名度アップが目的で、家具や食器のデザイン用など営利目的でも無料で利用できる。自治体が文様をモチーフにしたデザインを活用する例はあるが、文化庁によると、オリジナルのまま自由に使えるようにする取り組みは珍しいという。 御経塚遺跡は、縄文時代後期中葉から弥生時代初期(3700~2500年前頃)の環状集落。東北などと交易していたとみられ、出土した土器の独特の文様から、当時の北陸で作られた土器の指標として「御経塚式土器」が設定された。
(上)藤ノ木古墳の金銅製の冠などが展示され、有機酸ガスの濃度が高いままになっているケース(下)金銅製馬具。展示ケースは改善されている(奈良県橿原市で) 奈良県斑鳩町(いかるがちょう)の藤ノ木古墳(6世紀後半)で出土した国宝の金銅製品を展示している同県立橿原(かしはら)考古学研究所付属博物館(橿原市)の展示ケースから、文化財保護のための基準値を大幅に超える濃度の有機酸ガスが検出されていたことがわかった。専門家は、有害ガスが将来的に文化財を劣化させる恐れがあり、対策を取るよう求めている。 藤ノ木古墳は直径48メートルの円墳。1985~88年の発掘調査で豪華な馬具などの副葬品が出土し、一括して国宝指定された。同博物館で97年から二つの展示ケースに収められている。同博物館などが2013~16年度に実施した出土品に関する調査の一環で、二つのケースから有機酸ガスのギ酸と酢酸が確認された。 国指定文化財
約250年前に和紙を貼り重ねて作られた国指定重要文化財の萩藩の立体地図「防長土図(ぼうちょうどず)」が、山口市の県立美術館で特別公開されている。 防長土図は、萩藩の地理図師、有馬喜惣太(1708~69年)が晩年の1767年に完成させた。109個のパーツをつないで組み立てられ、南北約3メートル、東西約5メートルに及ぶ。 地図の表面には民家の所在を示す黒丸や、寺院を示す朱色の三角形など当時の状況が詳細に記されている。鑑賞に訪れた同市のパート従業員の女性(47)は「緻密(ちみつ)さと技術の高さに感動した。250年前にどうやって作ったんでしょうか」と驚いた様子で話していた。 4月1日までで、開館時間は午前9時~午後5時。入場料は一般300円、学生200円、70歳以上と18歳以下は無料。問い合わせは同館(083・925・7788)へ。
有識者 石垣の安全巡り溝 名古屋城天守閣の木造復元で、築城以来の石垣の保全について検討する有識者会議の「石垣部会」が部会解散も辞さない姿勢を示し、特別史跡の保存と活用を巡って、有識者の間で大きく意見が分かれる異例の事態となった。石垣部会座長の北垣聡一郎・石川県金沢城調査研究所名誉所長は「国民の財産である特別史跡の名古屋城のために一生懸命取り組みたいが、このままではできない状態にある」と話し、木造復元計画への影響が予想される。 「天守閣部会は安全性ということを考慮してやっている。石垣部会の方は今のところ安全性を考えていない」 10月13日に名古屋市で行われた両部会の合同会議で、天守台の石垣の安全性などについて議論を交わしていた際に、天守閣部会の座長の瀬口哲夫名古屋市立大名誉教授が石垣部会を批判した。 唐突な発言に、石垣部会のメンバーが「全く違う」、「かなり問題だ」と撤回や修正を求めた。慌てた
名古屋城天守閣の木造復元などを議論する名古屋市の有識者会議の部会の一つ「石垣部会」が、「天守閣部会」のメンバーの発言に抗議し、撤回や謝罪がない場合は、石垣部会を今月末で解散すると市に伝えていたことがわかった。文化庁は天守閣の土台の石垣などを特に貴重な遺構としており、石垣部会がこのまま解散した場合、保全計画がまとまらず、市が目指す2022年12月完成の復元に影響が出るのは必至。市の担当者は事態の収拾に懸命だ。 石垣部会(4人)が抗議したのは、天守閣部会(8人)と両部会の上部組織「全体整備検討会議」の座長を兼務する瀬口哲夫・名古屋市立大名誉教授の発言。瀬口氏は10月にあった両部会の合同会議で「天守閣部会は(入場者らの)安全性を考慮している。石垣部会は安全性を考えていない」と述べた。 石垣部会のメンバーはその場で訂正を求め、「石垣部会が石垣の保護に固執し、安全や人命を軽視する集団とみなされている
市民美術の日(10月14日)に合わせ、金沢21世紀美術館は、普段は屋上に設置しているブロンズ像作品「雲を測る男」(ヤン・ファーブル作)を1日限定で館内に特別展示する。同館の目玉作品の一つを、間近で鑑賞できるようにする初の試みだ。 雲を測る男は、脚立の上に立った男が、物差しを持って空に向かって両腕を伸ばす姿をブロンズ像で表した作品。監獄に入れられ、研究の自由を奪われた男性を描いた米国の映画「終身犯」(1961年)から着想を得て制作された。 2004年の開館以来、同館の屋上で展示する人気作品(現在は修復中)だが、これまで来館者は、館内から高さ約7メートルの屋上を見上げるしかなく、間近で見られる機会はなかった。今回は、有料ゾーン内のフリースペースに置く予定。 同館は「屋内展示は最初で最後の機会かもしれない。作り込まれた作品の細部まで見てほしい」としている。当日は、金沢市民は無料で入館できる。問い
娯楽と教育で揺れ動く ミュージアムのメディアコンプレックス化が進んでいる。ルーブル美術館では、任天堂のゲーム機を公式ガイドに採用。画面内で絵画を拡大したり、彫刻を回転させたりして鑑賞する人がいる。ニューヨーク近代美術館は、アプリが充実。マニアックなほど詳しい解説を聞くことができる。日本の美術館や博物館でも、関連映像を視聴できるブースが用意されたり、来場者が感想を書き込める端末が置かれたりすることが増えている。いまやミュージアムの展示品は、「一対一でじっくり向き合う」ものではなくなり、情報端末や映像などさまざまなメディアの網目のなかに組み込まれ、さらにはスマホで撮影されミュージアムの外へと拡散される対象になっている。 ミュージアムは本来、あらかじめ定められた意味をありがたく受け取るだけの場所ではない。むしろ来場者それぞれが、実際にその中を歩き回りながら、見たり、読んだり、聞いたり、時には撮っ
来秋、本丸御殿に再現 名古屋市は12日、名古屋城本丸御殿の重要文化財の障壁画「竹林 豹虎 ( ひょうこ ) 図」(ふすま絵4本8面)を来秋、期間限定で再現展示することを明らかにした。実物を本来の形で公開する展示は初の試みで、天守閣木造復元に向けた機運醸成に一役買いそうだ。 竹林豹虎図は、江戸時代に狩野派の絵師により勇壮な虎や豹が竹林に集うさまが描かれたもの。一之間、二之間の2部屋からなる玄関に、現在は復元模写が常設されている。本丸御殿は1945年、戦災で焼失したが、取り外しができる障壁画は別の場所に移されていて無事だった。 再現展示へ向けて、市は2012年度から文化庁と協議を重ね、5月末に同庁の理解を得たという。今後、玄関の部屋のふすまの溝にきちんとはまるよう、 框 ( かまち ) の四隅を加工するなど具体的な方法を検討する。 河村たかし市長は同日の記者会見で、「一つの悲願が達成できる。本
平塚市を拠点に活動する市民グループ「湘南の美術を学ぶ会(湘美会)」が、6年がかりで市内の公共施設にある美術工芸品約330点を調べ上げ、作品名や作者、大きさなどをまとめたデータ集(全11冊)を完成させた。全国的にも珍しい取り組みといい、“隠れた名作”を発掘する成果も生まれた。ファイルは今月から、JR平塚駅南口のひらつか市民活動センターで一般公開している。(鈴木英二) 平塚市出身で「春陽会」などで活躍した洋画家・本荘赳の油絵「 蹲 ( うずくま ) る黄牛」や、「虹の画家」として知られる 靉嘔 ( あいおう ) (本名・飯島孝雄)さんの版画「新幹線A・B」など、著名な芸術家の作品も含まれる。 中央画壇で華々しく取り上げられるような作品ではないが、作品の一部は公民館や小中学校のロビーや廊下で市民の目を和ませている。市が備品登録していた公共施設の作品149点以外に、市民などから寄贈されたものの、市
東山動植物園(名古屋市千種区)は、公開を始めた巨大サボテン「ベンケイチュウ」の愛称を募集している。同園80年の歴史で、植物への愛称募集は初めてという。 ベンケイチュウは米アリゾナ州、メキシコのソノラ砂漠原産で、サボテンの中では最大級の大きさ。1987年、米アリゾナ州から5本の寄贈を受けて、展示していたが、今年初めに最後の1本が枯れた。 80周年の目玉として再び導入しようと、長野市の農家から、高さ5・4メートル、直径40センチのベンケイチュウ1本を購入。今月18日から温室で展示している。 愛称募集は6月18日までで、展示場所などに設置された用紙に愛称を記入するなどして応募箱に 投函 ( とうかん ) する。命名者には年間パスポートなどの記念品が贈られる。
江戸後期から明治中期にかけて精度の高い望遠鏡を手がけ、国内に普及させた岩橋家(現在の大阪府貝塚市)の初代岩橋善兵衛(1756~1811年)が製作した望遠鏡が、富山県射水市新湊博物館の所蔵品の中から見つかった。 9日、同館が発表した。17日から一般公開される。 善兵衛は実測で日本地図を初めて作った伊能忠敬の望遠鏡なども製作している。今回見つかった望遠鏡は岩橋家の製作品の中でも最大。専門家は、望遠鏡の技術史を研究する上で貴重な史料になると指摘している。 望遠鏡は、岩橋家の18個目として新たに見つかった。直径9・6センチ、全長295・2センチ。「岩橋」「文化五年」(1808年)と記してあり、表面には「車形模様」の装飾も施されている。 調査した富山市天文台の渡辺誠専門官は「製作者、製作年が明らかな望遠鏡は珍しい。外観の装飾から判断して、名家に納入されたものではないか」とみている。外観だけでなく、レ
20世紀を代表するシュールレアリスムの芸術家、サルバドール・ダリ(1904~89年)の愛用品だった和傘の複製作業が、京都市上京区の老舗和傘店「日吉屋」で進められている。 完成品は、7月1日に同市美術館で開幕する「ダリ展」(読売新聞社主催)に合わせ、来日するダリ財団関係者に渡される。 日吉屋によると、ダリの和傘は直径2.7メートル、柄の長さ1.65メートル。内側に京友禅に似た鮮やかな桜模様が描かれており、京都の業者の作とみられている。1960年前後に贈られたとみられ、和傘を差して散歩するダリの写真も残っている。 和傘は、財団が管理するスペインの「ダリ劇場美術館」が展示していたが、老朽化したため日吉屋に複製を依頼した。昨秋から始まった複製作業では、京友禅の絵付師が桜模様を精巧に再現。外側の和紙には柿渋を塗り、はっ水性を持たせた。日吉屋5代目社長の西堀耕太郎さん(41)は「和傘が両国の懸け橋にな
大阪市が30年以上前に打ち出した新美術館の建設計画が、新年度に始動することになった。吉村洋文市長が市議会に提案している建設に向けた予算案が、一部修正した上で29日の本会議で認められる見通しとなったためだ。2021年度に開館予定で、「お蔵入り」してきた名画など約4900点がようやく多くの市民の目に触れることになりそうだ。 名画など4900点 新美術館の建設構想は1983年、市制100周年記念事業の一環として発表され、市は建設用地として国から北区中之島の大阪大医学部跡地を約160億円で購入。市の財政難で着工できない状態が続いたが、平松邦夫市長時代の2010年に整備の計画がまとめられた。 ところが、翌11年就任の橋下徹市長は計画を白紙に戻すと表明。天王寺区の市立美術館と統合する案などを検討したものの、14年9月、中之島エリアを観光拠点化する新たな構想に沿って、当初の予定地に20年度までに新設する
伊万里市の塚部芳和市長が、市内に博物館を新設する方向で検討を進めている。塚部市長は、応援したい自治体などに寄付をすると税金が軽減される「ふるさと納税」が好調に推移していることから、寄付金を財源とする基金を新設することで、「財源の問題はクリアできる」と判断した。市長は既存施設の改修による設置案を念頭に置いており、今後、市民の機運の盛り上がりなどを踏まえて最終決定する。 博物館を巡っては、約20年前から市民団体などが整備を要望しており、塚部市長は昨年、博物館のあり方を研究するプロジェクトチーム(PT)を設置。PTの報告書では「厳しい財政状況を考えると早急に整備できる状況下にない」とする一方、市松島町の市歴史民俗資料館か、市伊万里町の百貨店「伊万里玉屋」の遊休スペースの活用などの案を示した。 しかし、伊万里玉屋は今月、来年1月末までで営業を終えることを決めたため、同資料館の活用が有力となっている
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