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ブックマーク / artscape.jp (59)

  • 【バンコク】革命と芸術:タイで中高生が巻き起こした旋風:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    2020年はコロナが世界を震撼させた年となったが、タイでは別の意味で世界がひっくり返るような年となった。若者たちを中心に、実質的な軍政である現政権の退陣、民主主義に則った新憲法制定、さらには、王室制度の改革まで要求する運動が持ち上がったのである。王室は神聖なものであり、触れることは絶対にタブーとされてきた王室問題を、しっかりと見つめ議論しようという運動が1932年の立憲革命以来初めて大規模に起こったことになる。これまで19回にも及ぶ軍事クーデター★1と憲法廃止の繰り返し、そして軍事クーデターが無理と思えば司法クーデターという手段すら駆使して権力を維持してきた支配層は、中高生をも含むこの新たな運動に驚愕した。3つの要求はまだどれも満たされていないものの、タイをもう二度と元に戻れないところまで運んだという意味で、2020年民主化運動の意義には計り知れないものがある。 1970年代、1990年代

    【バンコク】革命と芸術:タイで中高生が巻き起こした旋風:フォーカス|美術館・アート情報 artscape
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    kasuho 2021/02/06
  • アーティストの証明──制度のなかで見えてきたこと:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    今年7月に「無所属系作家確認証発行連合体」という名前の団体を、文化庁からの強い働きかけと提案があり、一般社団法人日美術家連盟の軒先をお借りして立ち上げた。この団体は「文化庁・文化芸術活動の継続支援事業」の申請手続きを簡略化するための事前確認番号を発行するためのものであり、文字どおり、どの団体にも所属しないアーティスト(アートマネージャーやキュレーター、批評家等を含む)を、「新型コロナウイルスの影響を受けたが、現在も活動を行ない今後も活動を続けていく方です」という認定を行なう組織だ。 メンバーは、全国各地のアートセンターやレジデンス施設等のスタッフ、美術館学芸員、大学教員等も含め19名の専門家で構成される。 稿では、この団体の立ち上げの経緯と認定作業をとおして顕在化された、日における美術、さらに芸術業界全体の構造的な問題と課題について考えたい。 屋外で行なった「文化芸術関係者向け京都府

    アーティストの証明──制度のなかで見えてきたこと:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
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    kasuho 2020/11/05
  • ミュージアム・ロストが起動させた“第四世代の美術館”:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    美術館・図書館・公文書館・博物館(GLAM)のデジタルアーカイブ、ウェブサイトの利用者ニーズについて観察調査を行ない、論文「デジタルアーカイブをデザインする:『まだそこにいない』利用者に共感し当に使われるサービスを作るために」(デジタルアーカイブ学会)の発表など、インフォメーションアーキテクトとして活躍しているサイフォン合同会社の代表・大橋正司氏に、情報世界から見た美術館のデジタルアーカイブについてご執筆いただいた。(編集部) デジタル技術は美的価値を帯びうるのか 稿を執筆中の2020年2月現在、新型コロナウィルス感染症の影響が日国内にもじわじわと広がり、多くの博物館や美術館が感染拡大を予防するため休館に追い込まれている。不意に人の眼差しを浴びなくなった作品たちとミュージアムは、どのように身じろいでいるのだろう。 物理的にその場にアクセスできなくなったときに、やはり多くの人に思い起こ

    ミュージアム・ロストが起動させた“第四世代の美術館”:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape
    kasuho
    kasuho 2020/03/16
    大橋正司さん寄稿。「デジタル技術を用いて美術館がどこにでもその中心を取りうることは、これまで美術館の周縁にいた人や、断絶されてきた人たちにとっては福音となりうる」。
  • 美術の著作権2019──データベース・アーカイブ・美術館:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    2019年1月に著作権法の改正が施行されました。また2018年末にはTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が発効し、著作権の有効期限が著作者の死後50年から70年に延期されるなど、著作権法の変更が行なわれています。デジタルアーカイブを構築、運用するうえでもこれら著作権に対処して進めていかなければなりません。現在の美術著作権、特にインターネットを通じた美術著作権において注意するべき点を、甲野正道(こうの・まさみち)氏にご執筆いただきました。甲野氏は、『現場で使える 美術著作権ガイド2019』(全国美術館会議編、美術出版社、2019)の著者であり、文化庁長官官房著作権課長や国立西洋美術館副館長を歴任され、現在は大阪工業大学で特任教授を務められています。デジタル社会に対応した美術に関わる著作権を確認しておきたいと思います。(artscape編集部) はじめに 2018年から2019年にかけては、

    美術の著作権2019──データベース・アーカイブ・美術館:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape
    kasuho
    kasuho 2019/09/24
    タイムリーに、展示著作物の利用の円滑化、第31条1項の適用を受ける施設としての指定についての甲野正道先生の解説記事が。
  • 芸術祭と美術館の創造的な関係──あいちトリエンナーレ2019を控えて:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    芸術祭と美術館の創造的な関係 ──あいちトリエンナーレ2019を控えて 鷲田めるろ(キュレーター) 2019年02月15日号 8月に始まる「あいちトリエンナーレ2019」の準備が佳境に入りつつある。昨年10月に約3分の1のアーティストを発表した。3月末にほかの全アーティストを発表する。毎週、何人ものアーティストが会場を訪れ、打ち合わせと予算の調整を重ねている。 一時的な芸術祭、恒久的な美術館 「あいち」の特徴は美術館を会場していることである。街中の会場もあるが、今回は愛知県美術館、名古屋市美術館に加え、豊田市美術館を使う。それぞれ充実したコレクションを持つ美術館である。今日、日で芸術祭が乱立していると言われているが、そのうちの多くは県立・市立規模の美術館なしで行なっている。ヨコハマトリエンナーレや福岡アジア美術トリエンナーレは美術館を会場としているが、1館のみである。多くの芸術祭が美術館

    芸術祭と美術館の創造的な関係──あいちトリエンナーレ2019を控えて:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape
    kasuho
    kasuho 2019/02/17
    「また、「あいち」の作品を通じて、愛知県美術館のコレクションを読み直すような試みができないかと考えている」
  • 図書館総合展で美術館を語る:2017年|美術館・アート情報 artscape

    来る11月7日から9日にかけ、パシフィコ横浜では、第19回図書館総合展が開催されますが、初日11月7日(火)に開催されるフォーラム「図書館総合展で美術館を語る」に、ぜひご参加いただきたく、ご案内を申し上げます。 私事で恐縮ですが、私は文部科学省で社会教育課長を務めていた関係で、2010年以降、図書館総合展には毎年参加し、ブースに出展したりフォーラムに登壇したりしております。 全国美術館会議に相当する図書館の全国団体としては公益社団法人日図書館協会があり、全美と同じように毎年大会を開いています。これに対し、図書館総合展は、公私立図書館、学校図書館、大学図書館、専門図書館といった館種を問わず、民間企業やNPO等も含め、図書館に関わる幅広いステークホルダーが一堂に会して、図書館にまつわる様々な課題に関する講演会やシンポジウムを開催するほか、それぞれの活動を広報・宣伝するブースの出展や、さまざま

    図書館総合展で美術館を語る:2017年|美術館・アート情報 artscape
    kasuho
    kasuho 2017/11/10
    東近美・神代浩館長。美術館でも館種を問わない同様のイベントができないか模索したいとのこと。
  • 大竹伸朗「針工場」/淀川テクニック「ゴミニケーションin熊本!!」「だまし絵王エッシャーの挑戦状」:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    瀬戸内国際芸術祭2016の目玉のひとつである、大竹伸朗の最新作「針工場(はりこうば)」を見るために、香川県の豊島に向かった。訪問日はあいにくの雨。フェリー内のテレビからは、高松商業の56年ぶりの甲子園優勝をかけた熱戦の様子を伝えるニュースが聞こえてくる。 大竹の「針工場」は、家浦港から歩いて10分程の家浦岡地区にある。やや大き目の民家といったサイズの鋸屋根の工場は、かつて、ニットやジャージー生地などを編むためのメリヤス針を生産し、産業の少ない島での貴重な働き口のひとつとして、活気にあふれていたと言う。 鉄の廃材で賑やかにブリコラージュされた門扉に迎えられて、一歩中に足を踏み入れる。家浦岡独特の石垣(豊島では三つの地区ごとに石垣の積み方が異なるという)に挟まれるように据えられた年季の入った門型の鉄枠に、用を終えたと思しき鉄板や古材が括り付けられている。左手奥にある、スレート屋根の小屋で受付を

    kasuho
    kasuho 2016/04/17
    記事後半に、坂本顕子さんによる地震後の熊本現美の対応レポート。どうか一日も早く平常の美術館を取り戻せますよう。
  • 本草学の眩暈──人と病と諸事物の歴史:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    喘息持ちで体が弱く、さまざまな身体的異変に苛まれ、幼少期から二十歳まで生きることはないと直感していた父は、小学校低学年のころ急性腎炎を患った。いわゆる西洋医学の治療を受ける一方で、少年は明治生まれの祖母にカタツムリの殻をすり潰した奇妙な粉末を飲まされたという。現代医学の処方に慣れたわたしたちからすれば(もちろん父にとっても)、原材料があまりに生々しいこの粉末を飲む勇気はなかなか湧いてこない。けれどもここで重要だったのは、カタツムリによって生きることだ──。こんな話を思い出してしまったのは、大阪梅田のLIXILギャラリーで開催されていた「薬草の博物誌──森野旧薬園と江戸の植物図譜」展(2016年2月16日まで。東京ではLIXIL: GINZAにて3月3日-5月21日)を訪れたからだ。 草学、この雑多なるもの 展覧会にあわせて刊行された『薬草の博物誌──森野旧薬園と江戸の植物図譜』(LIXI

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    kasuho 2016/02/16
    山内朋樹さんによるLIXIL「薬草の博物誌」展評。東京会場でみる予定。
  • 「九州派展」と『九州派大全』、「肉筆浮世絵の世界」、菊畑茂久馬 個展「春の唄」:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    長年の懸案であった『福岡市美術館叢書6 九州派大全』を、ようやく出版することができた。これにあわせて、「九州派展」も開催中である。 九州派展と『九州派大全』 『福岡市美術館叢書6 九州派大全』(発行=福岡市文化芸術振興財団、発売=グラムブックス、2015) 「九州派」については、アートスケープの現代美術用語辞典に成相肇の優れた解説があるし、2006年5月15日の筆者の学芸員レポートで福岡市美術館常設展の「九州派再訪展」に触れていた。現在福岡市美術館で開催中の「九州派展」も、内容としては「再訪展」とさほど変わるところがないと、企画した人は思っているのだが、企画展としてポスターなどをつくって広報もして、若干数の作品を近隣美術館や作家人、ご遺族などから借用して内容の充実を図った。出品点数は66点とけっして多くはないが、それはそもそも九州派の主要作がすでに失われていることに起因する。とくに、九

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    kasuho 2015/11/17
    福岡市美の展示に合わせて『九州派大全』刊行(4,000円)。会期中はネット通販等なし。
  • (独)国立美術館理事長 馬渕明子氏に聞く:「法人・国立美術館の野望」──全国の美術館をリードする:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    (独)国立美術館理事長 馬渕明子氏に聞く: 「法人・国立美術館の野望」──全国の美術館をリードする 影山幸一 2015年10月15日号 日国内にある5つの国立美術館★1の運営・管理を効果的、効率的に行なうために設立された美術振興の中心的拠点組織をご存知だろうか。2001年に発足した独立行政法人国立美術館★2である。その国立5館をまとめる理事長として2013年8月に就任した馬渕明子氏は、2015年6月6日、国立西洋美術館で開催されたアート・ドキュメンテーション学会で「法人・国立美術館の野望」と題した基調講演を行なった。国立美術館の運営管理と情報化の指針を示す内容であり、全国の美術館にも関連する「日国内美術品デジタルアーカイブ」などに言及するなど、「デジタルアーカイブ」の具体的なビジョンを語った初めての出来事であった。美術情報の記録管理に対する基準を示し、全国の美術館を牽引していこうとする

    kasuho
    kasuho 2015/10/20
    作品画像について「国民の資産は、すべて自由利用で公開してもいい」、これから必要な人材は「レジストラーかなと思っています」。首肯しすぎて首が痛い。
  • シンポジウム「来たるべきアート・アーカイブ 大学と美術館の役割」 レポート:どこへどのように向かうのか? 芸術作品の資料の行方:トピックス|美術館・アート情報 artscape

    ホームレビュー/プレビュートピックスシンポジウム「来たるべきアート・アーカイブ 大学と美術館の役割」 レポート:どこへどのように向かうのか? 芸術作品の資料の行方 2014年11月24日、東京・六木の国立新美術館で、京都市立芸術大学芸術資源研究センター主催のシンポジウム「来たるべきアート・アーカイブ 大学と美術館の役割」が開催された。芸術家を目指す学生の多い芸術大学が、「創造のためのアーカイブ」を育む調査・研究機関として、今年4月に芸術資源研究センターを発足。東京でのお披露目を兼ね、アーカイブの芸術教育への活用や社会への還元方法の確立に向けて、アート・アーカイブの意義と役割について考察した。大学と美術館が果たす役割とは何か、組織の年史をアーカイブする大学アーカイブズとの違いはあるのか、アート・アーカイブとは何かなど、関心をもって参加した。 何を集めて保存するのか アート・アーカイブとは何

    kasuho
    kasuho 2014/12/17
  • 「希望の原理」(国東半島芸術祭):キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    「希望の原理」は、国東半島芸術祭のレジデンス・プロジェクトで、16人・組の作家が旧町役場と元歯科医院の二会場で展示を行なっていた。今回は、過去のレジデンスの成果に新たな展示が加わった元歯科医院「集ういえ・作るいえ」はひとまず置き、展覧会としての性質がより強かった旧町役場会場に絞って書くことにする。そこだけでも、これまであまり観たことのないような、容易に全体を把握、咀嚼しきれない豊饒な展示になっていたからだ。 会場となった旧香々地町役場 撮影=内堀義之 国東半島は、150〜110万年前の火山活動によりできた山のような形の半島で、至る所で岩肌が剥き出しになり、火山灰でできた脆い岩が奇岩や洞窟などを形作っている。そこかしこで出会う石仏や石塔は、巨大なものから小さなものまでさまざまあり、古来からの大陸や南国の島々の文化が混淆した、おおらかで温かみを感じさせる相貌をみせる。「希望の原理」は、国東に存

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    kasuho 2014/12/02
  • 美術書誌のいま──革新的な美術文献探索システム「アート・ディスカバリー・グループ目録」:デジタルアーカイブスタディ|美術館・アート情報 artscape

    2014年10月、デンマークの首都コペンハーゲンで美術図書館の国際会議が開かれた。メイン・テーマは5月に公開されたばかりの美術文献探索システム、「アート・ディスカバリー・グループ目録」(以下、「アート・ディスカバリー」)。ヨーロッパ、北米、オーストラリア、アジア各国の美術図書館が協同し、参加60館の蔵書と14億件もの雑誌記事データをワンストップで検索可能にする学術研究支援ツールである。かつてない規模を誇るこの革新的システムはなぜ生み出されたのか。会議の模様を交えながら、美術図書館の最新の動向を追ってみたい。 美術図書館の国際会議が開かれたシャーロッテンボー宮[筆者撮影] 美術書誌をめぐる国際会議 コペンハーゲン会議は、ホスト役を務めるデンマーク国立美術図書館から程近いシャーロッテンボー宮を主会場に、2014年10月9日から3日間、美術図書館の専門家50数名を一堂に集めて行なわれた。主催する

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    kasuho 2014/11/08
  • 「美術と印刷物 1960-1970年代を中心に」展:フォーカス|美術館・アート情報 artscape

    菱田春草の回顧展で賑わう国立近代美術館、常設展示の一隅で極めて興味深い企画展が開かれている。美術と印刷物というタイトルの下で展示されているのは、通常想像されるような、芸術家の手になる豪華や挿絵の類ではなく、近代美術館や国立新美術館が、他の機関から寄贈されたり、調査研究のために収集した資料、具体的には書籍、雑誌、新聞、カタログ、パンフレット、ポスター、チラシ、カードといった印刷媒体である。それらを通して60年代から70年代にかけての美術の実践における変容と、そこにおいてそうした媒体の果たした役割を検証しようというのがこの企画の趣旨だ。 6月から開催され、4期にわたって入れ替えを行なってきた展示を通観できるような図録が刊行されなかったのは残念至極。とはいえ、展示に添えられた解説文などにより、企画の寄って立つところは明確にされている。まず第一に、60年代以降の芸術家は、完成された物質として

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    kasuho 2014/10/16
  • 末永史尚「ミュージアムピース」:artscapeレビュー|美術館・アート情報 artscape

    会期:2014/08/01~2014/09/28 愛知県美術館[愛知県] アーティストと学芸員が協同してつくっていく「APMoAプロジェクト・アーチ」の第11弾。壁に絵画が10点ほど展示されている。が、画面の周縁に額縁が描かれてるだけで、内部はモノクロームに塗り込められている。つまり「絵」のない絵。これらは愛知県美術館のコレクションから選んだ絵画を原寸大で(額縁または表装だけ)模写したもの。模写といっても精密ではなく、かなり大ざっぱだが。その脇にはこれも色面だけの小さなプレートがついている。テーブルにはストライプ模様の立体が置いてあるが、これはカタログの束を表わしているらしい。ほかにも作品を運ぶ段ボール箱、スポットライトなども手づくり感たっぷりに再現されている。これはおもしろい。絵画そのものではなくその周囲にあるものをクローズアップすることで、逆に絵画の質を浮かび上がらせようとする試みと

    末永史尚「ミュージアムピース」:artscapeレビュー|美術館・アート情報 artscape
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    kasuho 2014/10/16
    「こういう自己言及的な作品をおもしろがる人って、けっこう自意識過剰な人間が多いんじゃないか」
  • これからの写真:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    「これからの写真」は、「写真」というメディアを用いた表現を通して、その定義づけの困難さの中から、現在そしてこれからの「写真」の意義や可能性を改めて見定めようとするものである。新井卓、加納俊輔、川内倫子、木村友紀、鈴木崇、鷹野隆大、田代一倫、田村友一郎、畠山直哉ら、9名の写真家・作家が参加していた。 会場に足を踏み入れてまず驚いたのは、畠山直哉と鈴木崇の並びである。畠山の写真は、最近目にする機会の多かった、東日大震災で甚大な被害を受けた陸前高田を写したものではなく、《Blast》シリーズが選ばれていた。石灰石の採掘現場で、発破により岩石が飛び散るまさにその瞬間を捉えた写真は、震災の前後に関わらず、自然の中、もしくは自然に対峙する人間というテーマをダイナミックに伝える、まさに傑作である。続く鈴木の展示室では、黒を背景に台所用スポンジを組み合わせた各8.5×11センチの小さな写真が、壁三面を覆

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    kasuho 2014/09/02
  • 田中信太郎+岡崎乾二郎+中原浩大「かたちの発語」:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    1940年生まれの田中信太郎、1955年生まれの岡崎乾二郎、1961年生まれの中原浩大の、世代や制作背景の異なる3人の作家による展覧会は、作品が相互に連関するよう配置されるのではなく、それぞれがワンフロアを使用して、カタログも個別に作成された、いわば三つの個展が同時に開催されるような形式を取っていた。 それでも素材の多様さや作品の自在なサイズ、一定したスタイルにこだわらず変幻自在に変えていく手法、そして建築や共同プロジェクトなど美術の分野だけに収まらない活動など、作家にある共通するものが感じられた。そしてそこから生まれる「かたち」は、一定の形態に留まらずに、特定の意味から逃れ、いまにも揺れ、はみ出しそうな、魅惑的なものであった。展覧会タイトルの「発語」とは、「言いだすこと。また、言い始めの言葉」を意味するという。「発語のかたち」とは、容易に把握できないこれら3人の作家にふさわしく、まさに発

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    kasuho 2014/06/03
    能勢さんのレポート。
  • 「透明性 実と虚」コーリン・ロウ、ロバート・スラツキー | 現代美術用語辞典ver.2.0

    ©1996- DAI NIPPON PRINTING Co., Ltd. 掲載画像・その他の無断転載・転用を禁じます。 アートスケープ/artscapeは、大日印刷株式会社が運営しています。 アートスケープ/artscape、アートワード/Artwordsは、大日印刷株式会社の登録商標です。 artscape, Artwords are the registered trademarks of DAI NIPPON PRINTING Co., Ltd.

    「透明性 実と虚」コーリン・ロウ、ロバート・スラツキー | 現代美術用語辞典ver.2.0
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    kasuho 2014/04/20
  • 「想像しなおし IN SEARCH OF CRITICAL IMAGINATION」、「上田宇三郎展──もうひとつの時間へ」:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    年初から、福岡市美術館では「想像しなおし」「上田宇三郎展」「茶の湯交遊録」と三つの企画展が重なり、1〜2月はイベント、関連事業がほぼ毎週末開催された。特別企画展だけでなく常設展示室でも企画展を行なう当館ならではの現象なのだが、今回私はその中心にいない。新人のころをのぞけば、筆者にとってこれは初めての体験だ。ここでは、近・現代美術の内容を持つ二つの展覧会をレビューしたい。 展示の詳細は、坂顕子氏が見事な写真とともに紹介・論評をしてくださっているので、ここではその展示を前提に2月11日発刊の図録エッセイを読んでの感想を記したい。 現代美術の企画者(キュレーター)は、否が応でもなんらかの信条告白を展覧会という場で行なわざるをえない宿命にある。たんに現在の美術状況に関する知識だけでなく、それを取り巻く状況に関しての知見や感受性を総動員して。それは、そもそも現代のアーティストたちが、この複雑化した

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    kasuho 2014/02/25
    ベテラン山口さんによる若手学芸員評。
  • ファン・デ・ナゴヤ美術展2014「虹の麓」、「島袋道浩:能登」:キュレーターズノート|美術館・アート情報 artscape

    この1月、ナゴヤドームに隣接する名古屋市民ギャラリー矢田において、金沢の若手作家8人のグループ展「虹の麓」が開催された。名古屋市文化振興事業団が毎年企画を公募する「ファン・デ・ナゴヤ美術展」として実現する展覧会で、作家はいずれも1980年代以降生まれ、金沢美術工芸大学を卒業、もしくは在学中である。 出品作家は、美大のなかでも比較的学外での発表やプロジェクトへの参加に積極的な作家が多い。例えば、菊谷達史は入学したばかりの10代のころに、金沢21世紀美術館が主催した「金沢アートプラットホーム2008」にて、出品作家の一人中村政人が仕掛けたアンデパンダン展への参加を通じて知り合っており、その後も金沢クリエイティブツーリズムのオープンスタジオにも参加するなど、作品を見せてもらう機会も多かった。井上大輔も同じオープンスタジオでアトリエを訪問したことがある。𡈽方大も金沢の共同アトリエ、問屋まちスタジ

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    kasuho 2014/02/25
    鷲田さんの。