ジャストシステムはいま、「一太郎」や「ATOK」だけの会社でも、経営不振をキーエンスに助けられた「負け組」でもない。「スマイルゼミ」や企業向けシステムを柱に増収増益を続ける超優良企業だ。研究開発型のIT企業は「人こそ財産」と、稼いだ利益を社員に積極的に還元する姿勢を見せている。 ジャストシステムはとっくに「負け組」ではない 1979年に徳島市で創業し、80年代、日本のパソコン黎明期の「スター」だったソフトウェア開発企業の「ジャストシステム」。中年以上のパソコンユーザーなら日本語ワープロソフト「一太郎」、日本語入力システム「ATOK」を使ったことがあるはずだ。 8月、北朝鮮情勢などで株式市況が低迷する中、同社の株価は年初来高値どころか「10年来高値」まで更新した。突然の急騰に火をつけたのは、7日に発表された第1四半期(4~6月期)決算。前年同期比で売上高は30.5%増、営業利益は19.2%増