苦行の山行を終えて 8月14日から16日にかけて野口五郎岳、水晶岳、赤牛岳を縦走してきた。あらかじめハードだと聞いてはいたものの本当に厳しい行程であり、まさに難行苦行の山行だった。 苦しい登山ではあったが、富山市内の全ての山小屋を視察するという目標を達成したこととなるので充実感に満たされている。 合併前の旧富山市には深山がなく、当然のこととして山小屋が存在しなかった。ところが合併後の新市には民間の経営による山小屋が12箇所、行政が設置した避難小屋が2箇所、合計14箇所の小屋がある。山岳観光の充実が言われ、環境の保護が叫ばれている状況を考えたときに、「なるべく早い時期に全ての山小屋を自分の足で訪れ、自らの目で見てみることが大切だ」と合併した年の夏、ほとんど発作的に、心に期したのである。 もとより富山市の山岳の素晴らしさを、例えば黒部の源流の魅力を自ら体感することは大切なことであろう。