広島電鉄は18日、運転士や車掌の目が届かない車両の扉からも降車できる「信用乗車方式」を、数年後に全線で導入する方針を明らかにした。広電の電車は降車時に料金を支払う仕組みで、最大の5両編成では、4カ所の出入り口に対し、降車できるのは運転士と車掌のいる2カ所しかないため、ラッシュ時の遅れの原因になっていた。運賃を払わずに降りる不正乗車のリスクはあるが、乗客の降車時間を縮め、運行のスピードアップを図る。【植田憲尚】 同様の乗降車方式は、富山市の路面電車に次いで全国2例目。 広電は今年2月15日〜3月末、広電など県内の交通機関で利用できるICカード「PASPY」と、JR西日本の「ICOCA」で精算する利用客を対象に、社会実験を実施した。全ての出入り口から乗り降りできる3両編成の路面電車を2路線で試験的に運行した結果、不正乗車などトラブルは想定より少なく、広電は導入可能と判断した。「やるなら早い方が