千葉県北西部と東京都東部を結ぶ北総鉄道北総線の運賃が高過ぎるとして沿線住民5人が国に値下げを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(大橋正春裁判長)は22日までに住民の上告を退ける決定をし、原告側敗訴が確定した。21日付。 1、2審判決などによると、北総線の運賃は1区間の最高が310円など、周辺の私鉄より割高とされる。 訴訟では住民側に訴訟を起こす資格(原告適格)があるかが争点となり、1審東京地裁は「違法に高額な運賃が設定されれば通勤や通学など日常生活に損害が生じる」と原告適格があると認定。その上で「運賃は全ての利用者に同様に適用され差別的ではなく、設定に違法性はない」と請求を退けた。 2審東京高裁も1審の判断を支持し、住民側の控訴を棄却した。